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首と劣情 2
公爵に続きガイが足を踏み入れたそこは寝室だった
大きく上等なベッドが絹のシーツに覆われている


意図が掴めず困惑するガイに向き直りクリムゾンはガウンを羽織りながら告げた


「着ている物を全て脱ぎベッドに上がりなさい」


ガイは奇妙な生き物を見る瞳でクリムゾンを見つめる
まだ意味が分かっていないのだ


「早くしなさい
それとも家族に会いに行くか?」


公爵が剣に手をかけ真顔でガイを見た事で彼は漸くクリムゾンの意図を知る
あまりのおぞましさに寒気が走った


「なに…を…」


困惑し狼狽えるガイの首元に公爵は剣先を押し当てる
少し力を加えれば造作もなく少年の首は落ちるだろう



「二度は言わん
さぁどうするのだ?」


「外道が」


公爵の問いに顔を歪め吐き捨てるように呟くと
ガイは一度目を閉じる

そしてゆっくりと瞼を上げたその目には怒りと動揺が残るものの決意の色が滲んでいた



ガイは無言で服を脱ぎ始めた
バサバサと乱暴に上着を脱ぎ捨てる
14歳にしては発育のよい体が露わになるのを眺めながら公爵は自分の欲望が大きく膨れ上がるのを感じた

下着一つになった時流石に戸惑いを見せたガイだったがクリムゾンの鋭い眼差しを受け
諦めたように最後の衣類をその身から外すと
唇を噛み締めながら言いつけ通り彼はベッドに上がる



「仰向けに寝て足を開け」



服に全く乱れのない公爵が容赦無く命令を下す

自分だけ全裸な事に加え屈辱的な格好にギリと奥歯を食いしばるガイだが耐え従う他道はない

絹の繊細な肌触りを背に
恥辱に身を焦がしながらガイはゆっくりと足を開いた
あまりの辱めに震える少年を満足気に眺めながら公爵はサイドテーブルからある物を取り出す
小ぶりのジョウロ、そんな形状のガラスの容器に何か透明な液体が入っている


「もっと足を開きなさい」


「…っ」


ありったけの殺気を込め伯爵を睨みながらも ガイは仕方なく更に足を開く

顔を羞恥に染めながら屈辱に震えるガイを視姦し堪能していた公爵だったが
自身もベッドに上がるとガイを見下ろしその手に持った容器を傾けた


「〜っ」


冷たくどろりとした液体がガイの体に掛けられる
腹や胸、太ももに足先までその液体を掛けられ
気持ち悪さにガイは顔を歪めた

その液体はガイ自身にも掛けられ
異様な感覚に彼は目をきつく瞑る


「目を開け私を見ろ、準備しなさい」


仕方なく目を開きながらガイは疑問を浮かべる
準備、とは何だろう

困惑する彼に薄く笑みを浮かべ
公爵はガイの手を取り彼のペニスを握らせた


「いつもするように、自分でしなさいと言っているのだよ」


公爵の意図を知りガイは目の眩むような憤激を味わう
この男、どこまで卑劣なんだ

視界が白く霞む激高の中ガイはそれでも命令通りに手を動かした
ぬるぬるとした液体が手と性器に絡みつきぐちゃぐちゃと卑猥な音が漏れる


殺してやる
殺してやる
殺してやる

指を切り、目をえぐりあらゆる苦痛を与えた後に首を落としてやる


今この時俺を殺さなかった事を後悔するがいい
父上よりずっと無残で惨めな最後をくれてやる


沸き立つ怒りに何の反応も示さなかったガイだが徐々に体の反応が変わっている事に彼は気づいた

初めは何かくすぐったいような痒いような
不思議な感覚が体を包み
徐々に思考が霞みはじめる


アルコールに酔ったようなフワフワとした心地になり
そして一気に体が熱く火照ってゆく

公爵はそんなガイの変化を楽しそうに眺めた


「っ、ふ、あ?」

漏れた自分の甘い声にガイは困惑する

体が熱くて仕方がない
息苦しくて呼吸が早くなる
勝手に手の速度は早まりいつの間にかガイ自身は固く上を向き先端からはトロトロと透明な液体が止めどなくあふれていた
急激な体の変化にあの液体が何であったのかをガイは知る


「…き、さまっっ!」


「ようやく回ってきたようだな
東で流行っているらしい
その中でも最も強力で高価な物だ
しっかり味わうといい」


公爵が見ている
男の舐めるような視線に嫌悪と羞恥心が溢れるのに体の熱はどんどん上がってゆく


アツい…苦しいっ…
熱に浮かされ押し寄せる快楽に涙を浮かべたガイは視線に苦痛を感じながらも止まらない手に混乱する
ぐちゅぐちゅという卑猥な音は大きくなり押さえきれない甘い声が彼から漏れた


「ふっ、あぁぁ、やっやあぁ」


熱くて熱くてどうにかなってしましそうだった
早く出したい
出さないとおかしくなってしまう

けれどクリムゾンの前で
あの卑劣な男の視線の中で達するのはプライドが許さなかった

公爵に見られている
絶対にイきたくない
でも熱い、苦しい


ガイの思考が絡んでゆく


殺したい、イきたい、嫌だ、見ないで、熱い、やめろ、嫌だ、嫌

思考がかき乱され精神が蝕まれていく
理性に反してガイの手は止まらず
今まで味わった事の無い荒ぶる熱と快楽に体が犯された

クリムゾンの視線の中勝手に動く指がペニスに絡まり竿を激しくさすり先をいじる
ドクドクと先走りがとめどなく溢れ媚薬と絡まり痺れるような途方もない快楽を生み出した



「ふぁ、ンっ、ぁんっあっあっい、やだっ
見る、なっ…あぁっ」


止めたいのに手は止まらない
混乱し目を閉じるガイだったが叱咤の声が飛び
顎を強く捕まれる

痛みに瞼を上げれば
公爵の視線と絡む

「私を見ろを言ったはずだ
視線は逸らすなそして勝手にイク事は許さん
分かったか?」


「ッあ、…ふあぁっ!で、も…もっっやあぁぁ!!」


限界に達したガイの体がビクビクと震え白濁のものが激しく彼の腹や胸に飛び散る
自分の精液が頬まで飛び射精は長い間続いた


俺は、俺は
クリムゾンの前で自分でイッたのか?
気持ちよくなって?仇の見ている前で


余韻にビクビクと震えながら
屈辱と絶望にガイはボロボロと泣き始めた
なんとか止めようとするものの彼の意に反して大粒の涙はとめどなく溢れる


「…っ、きっ、さまっ、こんなっ!!
ゆ、るさない!ぜったいっぜったい…っこ、ころしてやるっ!!」


しゃっくりを上げながらそれでもガイは公爵を睨み付ける
クリムゾンはそんなガイを満足そうに眺めながらその頬を撫でた



「…言いつけを守れずに悪い子だ
主人の命令は絶対なのだぞ?ガイ」



そう言うと公爵はガイを抱き寄せ彼の臀部に手を這わす
発育がいいとは言っても14歳の華奢な体
細い腰がビクリと揺れた



「…?な、にを?」


目にいっぱい涙をためたガイは眉を寄せながらも不思議そうにクリムゾンを見つめる
薬に蝕まれた体は敏感で公爵が素肌をなぞる度、未発達な体はビクビクと震えた
公爵の口元が弧を描く

幼さの残る、けれどすらりとした肢体はまるきり子供でもなければ大人でもない
無垢で神聖な者が何も知らないのに汚され犯されていく背徳感に公爵は倒錯した享楽に酔った


ガイの頬は涙で濡れ
震える小さな唇は薄い桜色に艶めいていた
柔らかな肌は甘く火照り自らの精液で汚れている
けれど瞳には正当な光が宿っていて
その危うい色気にクリムゾンはぐらりと目眩を感じた


臀部を撫でていた指がその奥に差し掛かった時動揺に瞳を揺らしガイは公爵を見上げた
その表情はただ不思議そうでクリムゾンは彼がまだ何も知らない事を悟る


「…ガイ、男同士の時はココを使うのだよ」


公爵の言葉に怪訝そうに眉を潜めガイはじっとクリムゾンを眺めた

何を言ってるんだこのオッサンは
馬鹿じゃないのか?


そんな彼の胸の内が聞こえてこそうな表情も気にせずクリムゾンは彼の中に指を差し込む


「うわっ!やめろっ!!ふざけんな!!」


思いの外乱暴な言葉がガイから上がった
彼は痛みと壮絶な違和感に顔を歪めるがクリムゾンは構わず指を進める

痛みは伴うもののあの薬のお陰で粘膜は傷つく事なく行為は続く
だがガイの中はキツく指一本でもやっとの状態だった


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