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小話
69
※いつもの酷いオチ


ルークは好奇心旺盛である。
いや、訂正する。自分の興味ある事だけに、好奇心旺盛だ。
どこで手に入れたのか、黒い革張りの書物をうれしそうにガイに掲げてみせた。
「お、珍しく真面目に勉強してるんだな」
ガイの弾んだ声に、ルークはへへっと得意げに笑ってみせる。
「トーゼン。性の不一致が離婚原因ナンバーワンなんだろ。そうならない為に、脱マンネリ目指して勉強してんだよ」
「はあ?」
思わず大声で聞き返すガイに、ルークは革張りの書物を開いてページをめくりはじめる。
めくられていくページのどれにも、裸の二人が何やらひっついている挿絵があり、ガイは口の端を引き攣らせる。
「離婚原因を勝手に改変するな!いいか、性格の不一致で、別に性の不一致じゃ」
「なっ、これ!これやってみよう」
ガイの言葉など耳に入った様子もないルークは、開いたページに描かれた図を指さす。
指さしたそれに、ガイは一瞬絶句し、そして次の瞬間
「無理!!絶対無理!!」
と激しく拒絶した。



******


足を少し開かせ、その間に身体を割り入れる。
中心に顔を近づけようとすると、びくりと身体を震わせ、腰を引こうとする。
「だーめ」
そう言って片手で太腿をぐっと押さえつけ、あいた手は反応を見せ始めているガイの性器に添える。
ゆっくりと唇を寄せると、ガイが泣きそうな声をあげる。
「ルーク、やめっ……」
さっき一緒に身体を洗いあったボディソープの花の香りが、鼻孔をくすぐる。
ぱくりと先端を咥え込むと、制止するようにガイの手が俺の頭に置かれる。
だが、気にせずに茎を掌でゆっくり扱き、舌で口内に含んだ亀頭を舐めまわすと、質量を増していく。
「んっ…」
頭上から、濡れた息が零れた。
ガイが感じているとわかると俄然俺は張り切る。
根元まで一気にくわえ込んで、舌で扱くように顔を上下すれば、薄皮を押し上げるように血管が浮き上がってくる。
先端からこぼれた先走りの味が口に広がる。
「ルーっ…」
ガイの指が俺の赤い髪をかき乱し、内ももがびくびくと痙攣している。
一度口を離すと、濡れそぼったソレは腹につくようにそそり立っていた。
「ルーク、もう、やめよ。なっ」
頬を火照らせ、涙を滲ませて懇願するガイをみると、ちょっとだけ被虐心がわいてくる。
ずいっと身体を起こして、ガイの顔間近まで近づくと、ぎゅっと立ち上がった性器の根元を握りこむ。
「やめていいの?こんなになってるじゃん」
もう片手の指で先走りを滲ませる鈴口を、ぐりぐりと弄ると、んっ、と甘くガイは息を詰める。
視線を落とせば、滲む液に白いものが混じり始めて、限界が近いことを示している。
「な、続きして欲しかったら、俺の顔、跨いで?」
笑顔で言ってみると、ガイは何故か泣きそうな顔をする。視線を方々に漂わせてから、こくりと小さく頷いた。


ガイの痴態をみて熱くなっていた下腹部を、ぬるりと暖かい粘膜が包み込む。
ベッドに仰向けになった俺の上をガイが跨っている。
互いのものを含めるようにと、俺の顔を跨ぐ形だ。
目の前に広がる光景はとても卑猥で、益々昂ぶってくる。
きゅっとあがってきている双球を口に含んで転がすと、「んっ」と切なげな声が足元から漏れ聞こえてくる。
そっか、この体勢だとガイの表情がみえないんだなあ。それはつまんないなあ、と思いながら、次はなだらかな曲線を描く箇所を舌で押すようにして舐め回す。
すると目の前の窄まりがきゅうっと収縮をする。
ぴちゃぴちゃと淫猥な水音と、ガイのぬける甘い息と、何よりも濡れた粘膜で扱かれる刺激に、限界が近くなってくる。
ルークは枕の下に忍ばせておいたクリームを取る。それを指に絡ませると、前触れなしに一本ゆっくり埋めていく。
「はぁっ…、っや…」
突然の事でびっくりしたらしく、唇を離してガイは背をしならせている。
「ガイ、続き」
意地悪く言ってみせる。きっと向こうで困った顔しているはずだ。
だけど結局は素直に俺の言葉に従ってくれる。
再び口に含んでくれるけど、さっきより舌の動きはぎこちなくなっている。
差し入れた指を、ゆっくりかき回すように動かすと、内ももを細かく痙攣させている。
すこし顔を起こして、ガイの性器の根元をチロチロと舌で舐める。びくっと腰を浮かせて
「ふ、ぁっ…ぅっ、やめっ…。ルー、く」
切なげな声を漏らしてくる。
「ガイ、続き。それとも」
言葉を一度きると同時に、中に差し入れた指を曲げ、痼を掻くように動かす。
「ああっ!ルーク、ルー…っ」
泣きそうな声をあげるガイに、再び言葉をかける。
「それともこっちで俺のしゃぶってくれる?」



***********

「と、いう69をしたいんだよ!!」
ルークの詳細な妄想語りに、顔を赤くしたり青くしたりまた赤くしたり、と忙しなかったガイだったが、最後は賢者のように穏やかな笑みを浮かべルークを見つめていた。
「そうか、うん。じゃ、まずはその本を渡してくれるか」
「おう、いいぜ。ガイもよく読んでおけよ」
ルークは素直にガイに本を渡す。すると、ガイは全身の気を解放し青白く輝かせる。腰の剣をすらりと抜き去ると、本を放り投げ剣先を向ける。
「気高き紅蓮の炎よ 燃えつくせ!」
「えっ、お、おいっ!!うわぁぁぁ。せっかくの参考書がー」

その同時刻、ファブレ公爵は書斎で立ちすくんでいた。
「私の秘蔵書がない」




オチの公爵は、ナナさんのbotを基にしています

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