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小話
ルークとガイにジェイド

真夜中、気配を感じて重い目蓋をゆっくりあける。
霞む視界は何度か瞬きをすると、その気配の主の像を結ぶ。
ルークだ。
ぼんやりと窓辺に立ち、月を眺めている。

「ルーク」
声をかけると、びくっと身体を強張らせる。
「眠れないのか?」
小さく声をかけると、うん、まあ、と元気なく笑う。
「一緒に寝てやろうか」
少し身体をずらして、掛け布をめくって、ポンポンと寝台を叩く。
「あのな、俺はいつまでも子供じゃないぞ」
と言いながらも、素直に滑り込んでくる。
さすがにあの頃と違って、男二人がシングルの寝台に寝るのはかなり無理がある。
広くなった背中を見ながら、赤い髪に指をさしこんで撫で回す。
「子供扱いすんなって」
こちらに背を向けているからルークの表情は窺えない。
だが、ルークの拗ねたような声で、それは手にとるようにわかる。

「いやいや、昔はこの腕にすっぽりおさまっていたんだけどなあ。大きくなって」
「お前は俺のお祖父さんか。俺は孫か」
「じいさんは酷いなあ。少年の身でお前の世話を押し付けられて大変だったのに」
そんな軽口を交し合っていると、ルークの言葉が途切れ、規則正しい寝息が聞こえてくる。
それに安心して、俺もゆっくり目蓋を閉じて夢の沼へと身を投じる。


目蓋の裏を朝の光が刺して来る。
……暑く寝苦しい。
狭い寝台に男二人だしなあ、とゆっくり目蓋をあける。
俺に背を向けてすやすやとまだ眠っているルークの赤い髪が目に入ってくる。
ん?
じゃ、背中にぴったりくっついている身体は?腰に回されている腕は?
首を捩じって背後をみると、赤い瞳が悪戯っぽく細められている。
「酷いですねえ。私一人を仲間はずれですか」
「---っ!!!!」
「寂しい事です」
そういってスリスリと俺の背に顔を寄せている。
「あんた何やってんだ!!」
「何をしているか見てわかりませんか?」
言葉をきって、にっこりと笑顔を向ける。
「嫌がらせです」
爽やかな笑顔で、とんでもない言葉をジェイドは放った。




この後、女性メンバーが入ってきて
ナタリアが「まあ、男の方ってよく一緒に寝ますのね」と天然ボケ
ティアが「一つの寝台に三人は少し無理がないかしら」とこっちも程よい天然ぶり
アニスが「え、なにこれ。JGLで3Pでもしたの」と一番腐発言

アニスの発言をガイが「いや、違う。全然違うから!」と超必死で否定。
ルークは「JGLってなんだ?」とジェイドにきいて、ジェイドが「やれやれ、それも知らないんですか。
私とー」と説明するのを、ガイがその口を手で塞いで
「ルークに腐った事を聞かせるなああ」と絶叫。お母さんモードはいりまくり。
そしてアニスが「もー、わかってるよー。ガイはルーク相手にも受だよね」と追い討ちかける。


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