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10万企画小説
新婚パロ 2週間前
公爵ガイ新婚パロのえろす部分
作中で言ってた2週間前の出来事です
※現パロで男同士が結婚してて、性格改変が甚だしいです




「明日から一ヶ月程家をあける事になる。本社の会議に出席せねばならん」
夕食の席でクリムゾンがそう切り出すと、ガイはぱあっと顔を輝かせた
「いってらっしゃいませ。是非とも主張先で素敵な女性と巡りあって、俺に見切りつけてとっとと追い出してくださいね」
ごきげんな様子を隠しもしないガイの隣で、クリムゾンの息子であるルークが「えー」と大きくむくれる。
クリムゾンの不在に不満なのかと思いきや
「俺、母上とガイ以外は認めないから!」
どうやらガイの仮定の話への不服を口にする。
なぜ先ほどから私が不貞をする前提で話が進んでいるのだ、とクリムゾンは眉間に皺を深く刻む。
「お、ルーク、嬉しい事を言ってくれるな。でもそのビーフシチューのニンジンは俺は食べないぞ」
「えー、こんなでっかいニンジン食えねえって。
ちゅーか、別に俺はニンジンくって欲しさに言ったわけじゃないぞ。ガイが追い出されるなら、俺もついていくからな!ガイと絶対離れないからな」
「ルーク…」
だからなぜ私が不貞をした挙句ガイを追い出す流れになっているのだ、と渋面をつくるが、盛り上がっている二人は気づかないようだ。
コホンと咳払いを一つし、注意をこちらに向ける。
「ガイ、出立の用意を手伝いなさい」
その言葉にガイが訝しげな表情になる。
このような時間までクリムゾンがのんきに構えているはずもない。早々に執事や専属のメイドが用意をしているはずだ。
何かあるのでは、と警戒するガイに言葉を重ねる。
「夕食後、手があいた時で構わぬ」
「…………わかりました」
不承不承というのを隠しもしないガイだったが、クリムゾンは満足そうに頷く。


私室の扉が叩かれ、それに続いて「ガイです」と硬い声が名乗る。
「入りなさい」
警戒するガイをあらわすように、細く扉が開かれる。
夫婦といえど別室で寝ているため、ガイがこの部屋に足を踏み入れる事はあまりない。扉をあけて様子を窺うガイにクリムゾンは声をかける。
「あとはネクタイだけだ。どちらが似合うと思うか、お前の意見が聞きたい」
そう言われれば部屋に入るしかない。静かにガイは踏み入れる。だが、扉は閉めずにすこし開かれたままだ。
「旦那様ならどんな奇抜な柄でもきっとお似合いになりますよ」
気持ちが全くこもってない言葉にクリムゾンはなんら反応することはなく、さあ選べとばかりに無言でネクタイを差し出す。
仕方なしにそれを受け取り、クリムゾンの胸に掲げてみる。上質の絹で落ち着いた色合いのネクタイはどちらもよく似合っている。
ふむ、と少し思案し、深い翠に上品な模様のネクタイを選んだ。
「こちらがお似合いだと思います」
満足そうに頷くとクリムゾンはそれを受け取り、チェストの上に置く。
「こちらはどういたしましょうか」
ガイの手にある選ばなかったネクタイをクリムゾンは無言で受け取ると、手早くガイの両手首をひとつに纏めそれできつく結んだ。
突然、両手首を拘束されたガイは目を瞠る。その隙にクリムゾンは開かれたままの扉を閉め鍵をかける。
「……………おい」
「私には甥はおらぬ。姪ならば一人おるが」
「……ちっっっとも笑えない手垢のついたダジャレを言う前に、これ、これをさっさと解け!」
普段は最低限の礼節を守りながらクリムゾンに毒を吐くガイだが、怒ると最低限の取り繕いすら取り払う。
「それは無理だ。お前の抵抗がなくなればはずしてやれるが、今は出来ぬ」
「今は無抵抗だろうが!さっさと解け」
噛みつかんばかりのガイの肩に手をおくと「どうせすぐ暴れまわる」と他人ごとのようにクリムゾンは言うと、ぐいと手に力をこめる。
たたらを踏むガイにもうひと押しすれば、部屋の中央に座した寝台の上に背から倒れこむ。
起き上がる前に、ガイのうえののしかかる。
始まりが無理強いで、その後も9割はクリムゾンが強引に事を運んでいるため、手馴れた様子で体重をかけて動きを封じる。
「こ、っの、どけ!!」
組み敷かれながら怒りを露わにするガイのあしらい方も心得ている。
顔を寄せ、むき出しの首筋をきつく吸い上げる。


*******

綺麗にしなる背中を満足気に見ながら突き上げる。
「ぅッ!……ンッ…」
濡れたか細い声があげながら、ゆるりと頭を振るう。
尻肉を押し広げると、性器を物欲しげに咥え込む場所がよく見える。
赤く色づいたそこは、貪欲に飲み込み、そして動かすたびに縋るような動きをみせる。
横たわるクリムゾンの上に跨るガイであったが、こちらに背を向けた格好である。
顔をみられるのが恥ずかしがるガイは、後背位であったり、背面騎乗位を好む。
まだ初々しく奥ゆかしいそれにクリムゾンは密かに胸を熱くさせる。
だが、普段は好青年を描いたようなガイが、淫蕩に蕩けた顔を晒す事は、クリムゾンの別の部分を熱くさせる。
とうに拘束をといたガイの両腕をそれぞれの手で掴む。
肩越しにこちらを見るガイの顔は、まさか、という目をしている。
ぐいと腕を引き寄せると、上半身は弓反りになる。
そのまま寝台の振動を利用しながら、突き上げるようにすると、ごりごりと内壁を擦る。
汗で色濃くなった金糸を振り乱して
「やめっ…!…激し、ンッ!」
快楽に浸っている。
動きを封じられ、抉るような律動に、快楽を逃がす術もなくただ享受している。
しなった背に汗が幾筋も滑り落ちていく。
あがる嬌声が切羽詰まったものになると、力強く引き寄せる。
「ンーッ!!」
強引に引き寄た事で、ガイは背をクリムゾンの前面にぴたりと張り付く形になる。
「やっ、やめっ!!」
逃れるように腰を引こうとするが、激しく揺さぶってみせると、びくびくと震えて喉をそらす。
すぐそばにある熱くなった耳たぶに歯を立て、胸の突先を指で捏ねる。
「―――っ!!!」
一度大きく震え身体を強張らせ、それからがくりと力が抜け落ちる。
不規則な痙攣は続き、はあはあ、と荒く熱い息を漏らす。
ガイの腹や胸に精液が飛び散っている。


「も、もう、いい、だろ」
ぜえぜえと整わない息の合間に、必死で言葉を紡いでいる。
「何がだ」
傍らにある汗で濡れた髪を鋤ながら尋ねると、眉を寄せて険しいひょうじょうになる。
「ちろ、う、につきあってた、ら、こっちの、身体が、もたない」
ちろう、とは誰をさすのだ、とクリムゾンは問いたかったが、やめておいた。
つまり私がまだ達してない事を気にかけているのだな、といつもの方向違いの解釈をして胸が喜びに沸き立っていたからだ。
重なった身体をすこし除け、引き抜く。
ほっと安堵の息を漏らすガイに、クリムゾンは笑ってみせる。
身体を起こし、一度寝台を降りる。
ガイの足元にまわり、再び寝台にあがる際に、彼の両足を掴む。
「えっ、ちょっ、ちょっと。何を」
慌てる様子のガイに、クリムゾンは再び笑みをむける。
弛緩した下半身はたやすく持ち上がる。背の半ばから下は宙にうき、臀部は天井に向けて曝けだす格好となったガイの顔面は強張っている。
「まさ、か。や、めっ」
先ほどまで繋がっていた箇所が物欲しげな様子である。
寝台に立ち、そこにあてがう。
ガイの青い目がこれ以上になく開いている。
「……っ、やめ、ろ。し、しぬ、それ、され、たr――――ッツ!!!!」
ずんと真上から突き刺すように根本まで一気に差し入れる。ガイはシーツを掴んで悦楽を享受しているようだ。
久しく触れ合わないのだから、今日は深く深くガイの身体に刻み込もうと、律動を開始した。



*******


「では、いってくる」
シーツをかぶって丸まっている物体が、ぴくりとわずかに反応するが、言葉は返ってこない。
致し方ない、つい先ほどまで肌を合わせていたのだから、声も枯れ果てよう。
クリムゾンはそう都合よく解釈し、部屋を出て玄関ホールへと向かう。
胸元には昨日ガイが選んだネクタイがしめられている。

執事やメイドたちが玄関ホールにずらりと並んで、クリムゾンを見送る。
「父上、ガイは昨日ああいってたけど、真に受けないでください。変な女を連れて帰らないでくださいね」
どれほど私への信用がないのだ、と普段のクリムゾンならば苦々しい溜息と共に厳しく叱りつけているところだ。
だが、今朝の彼は上機嫌だったため「わかっておる」と言うに留まる。
「え、と。ガイはまだ…来てないですけど、でも、その…」
どうやら迎えにでていないガイに対し、クリムゾンが気を悪くしているのでは、とルークは気にかけているらしい。
「大丈夫だ、わかっておる。ガイとは先ほど挨拶をすませておいた。お前が気に病むことではない」
その言葉にほっと安堵するルークに、クリムゾンは笑顔をむける。
彼なりの笑顔だが、どうみても何か企んでいるようにしか見えないところが哀しい。
「仕事は早く終わらせるつもりだ。留守はまかせておく」
そう告げると振り返りもせずに玄関を出ていく。
扉の先に消えた背を見送りながら、ルークは隣に立つ執事のラムダスは胸の内でそっと
『旦那様の満足そうなご様子からすると、おそらく2日は床に伏せておいででしょうな』
と、ガイにやや憐憫の情を寄せる。
「なんか、父上のあの様子だと二週間かそこいらで戻ってきそう」
そう呟いたルークの言葉は、見事的中することになる。




えろす部分を書かないままだったので、追加で2週間前の出来事を書いてみました。
色々蛇足気味だったりしますが…
でも書いていて楽しい公爵ガイでした

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