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愛人 読みきり連作
背徳 ガイ
ガイ18歳

背後から突き上げられる
その激しい律動にあわせてガイの喉からは甘い矯声があがる。
「今日は素直だな」
揶揄する言葉に、奥歯をかみ締めて声が漏れぬように踏みとどまる。
小さな反抗。
だが、その反応に、ふっと公爵は冷笑を浮かべる。
激しい律動がピタリと止まる。
もどかしさについ腰が揺れる自分を恥じながらも、後ろの公爵を見ようと首を動かそうとした時。
腰に腕を回され、強引に上体を起させられ、ファブレ公爵の上に座りこむような形になる。
己の身体の重みで根元まで咥え込む。
「あぁぁぁっ」
その衝撃で己の精を放つ。

ビクビクと痙攣する身体は力がはいらず、公爵の胸に上体を寄せる。
荒い息をするガイの耳元に公爵が口を寄せる。
「早いな、こんなに出して」
己の放ったドロリとした白濁液は胸や腹を汚していた。それを公爵は指で掬い取り、そのままガイの口に寄せる。
「自分の出したものだ。舐めなさい」
快楽に溶けた思考は命じられるままに、そろりと赤い舌を出して舐める。
独特の苦味と青臭さに少し眉を顰めるが、それでも忠実に舐め続ける。
その様子を満足したように公爵はガイのむき出しの首筋に舌を這わせる。
ビクリと身体を震わせる。
精を出したばかりで、全身がかなり敏感になっている。
その時に刺激を加えられると、快楽と苦痛が織り交ぜられる。
同じ性を持つ者だ、その事は誰よりもわかっているはずだが、公爵は舌を這わせるだけでなく胸先を弄る。
飛び散った白濁液でヌメりをおびている胸と突起物を弄られ、いつもと違う快楽を引き起こされる。

ガイに舐めさせていた指は下に移動し、もう頭をもたげているガイのものを触る。
「ああっ!だ…旦那…さ、ま」
拒否する事は一切許されていない。
公爵の強引な指使いに翻弄されながら、懇願するように名を呼ぶしかないのだ。
「旦那さま…だ、んな…さま……だん…な…あっ、ああっ」
グチュリといやらしい水音をわざと立てる。
「相変わらず淫らな身体だな、出したばかりだというのにこんなに堅くして。しかもいやらしい音をさせてな」
耳に流し込まれる言葉に身体が震える。

欲しい。欲しい。
前だけの刺激ではもうイケない身体になってしまった。
ガイを膝の上に乗せて身体をまさぐっているが、公爵はガイの体内に己の分身を埋めつつも一向に動こうとはしなかった。
感じる箇所を、胸とペニスを同時に弄られ、言葉で責められ。それでもまだイケるわけではない。
もどかしさに首を動かして公爵を見上げる。
「だ、ん……なさ…ま」
快楽に溶けた蒼い瞳を、碧の目が冷ややかに見詰めかえす。
「どうした」
「う…ごいて…いた…だけ…ま…せん…か」
「動く?何をだ」
意地悪い笑みを浮かべて、ガイのモノを弄っていた指先は、その先端を指の腹でグルリと弄る。
先走りがあふれ出し、ヌルリとした動きで弄りまわす。
ガイはゴクリと喉を鳴らす。
己の望みを言ってしまうのは簡単だ。だが、目の前の男は自分の家族の仇なのだ。
そう、家族の仇。
その仇にイカされ、その仇のモノを体内の奥深くに咥えこんで、より激しく貫いてほしくて懇願の言葉を口にしようとしている。
その瞬間、ゾクリと背筋に快楽が走る。
これ以上にない背徳感に快楽が理性をねじ伏せる。

「んっ、あっ、欲しい……ほし」
知らず腰を揺らしながら、子供のように涙を流し公爵にねだる。
「ほし…い、だん…な…さ…のを、奥に…ほ…し」
稚拙な懇願に、公爵はニヤリと笑うとまたガイの腰に腕を回す。
そのまま上体を浮かせ、自身を抜き取る。
「あ…だ、旦那さ…ま!」
思わず咎めるような口調になるが、その様子にも満足したように公爵は冷酷な笑みを深くする。
そのままガイをベッドの上にあお向けにさせ、片足を持ち上げて肩に乗せる。
後孔に先端を宛てると、一気に最奥まで挿入する。
瞬間二度目の精をまたはなつ。
喉をのけぞらせて、声にならない叫びをあげてガイは快楽に喘ぐ。
放出の際の締め付けに、少し公爵は唸りながらも歯を食い縛り快楽の波をやり過ごす。
それから快楽に喘ぐガイを休ませる事なく、公爵は激しく攻め立てる。
激しく腰を打ちつけながらも、ガイの感じる箇所を擦りあげる。
「あっ、あぁっ…ん、ああっ、いい…き…きも…ち」
揺さぶられながら、ガイは恍惚の表情で嬌声をあげる。
肉のぶつかりあう音と淫猥な水音と、艶やかな声が室内を満たす。

「あ、あぁぁぁっ……いっ、あっ、も、もう…あああ」
「では、出すぞ」
そう公爵がいうと、最奥に打ち付ける。同時にガイは胎内の奥に熱い迸りを感じる。
その熱さに三度目の精を放つ。

あの日から、背徳に苛まれながらも、それすら快楽となる身体になってしまった。
もう、戻れない。戻れない。



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