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zzz
 
 



掴みの門をどうやって通ろうか。
如何にすれば、掴めるのか。
はて。


それを考えるのは四天宝寺生の日課であり、毎日の楽しみの一つでもある。四天宝寺中学校伝統の掴みの門に憧れて入学して来る学区外の生徒も、いるとかいないとか。
だがしかし、その楽しみにもやはり詰まる時が来る。流石に一人の、しかも素人の脳ではいつしか限界が訪れる。
限界が来ないなんて、プロのお笑い芸人か余程の天才、もしくはユウジ・小春の2人だけである。



「うーーん…」
「どないした、徹子(名前)」
「おおう白石…限界や」



私は『どうしても明日の掴みが思い付かへん』ということを話した。



「そやなぁ…小春とユウジを参考にしたったらどうや」
「私女子やねんけど…だいたいあいつらずるいねん。ペアやで…一人より二人の方がバリエーションあんで」
「お前今日よう喋るなぁ、はは!」
「はは、ちゃうで!」



悪い悪い、と言いつつ一緒に考えてくれる。あのテニス部の部長が出来るだけあって流石の包容力。本当に真剣だし、優しい。
何やこれ。



「最近考えてんのは全部白馬が必要なん」
「白馬?」
「せや、王子様ルックで潜んねん」
「…白馬…そや!」
「は?」
「徹子(名前)!明日は二人で掴むで!」



白石は、お姫様ルックで待っとれよ、とだけ言い残し走り去った。なんやねん。
だいたい私が王子様ルックをしたいねん。
でも、白石の王子様ルックか、


似合わんな


そんなことを考えて帰路に付いたその日はとんでもない夢を見てしまった。







「おーい、徹子(名前)!」
「遅いでーしらい…」
「迎えに来たったで!白馬で!」



眼が開けられない程の、
光が差した。
白タイツのあたかも王子様!な格好の白石が白馬に乗って現われた。




「白石…後光差しとるで…」




ああ、貴方は私の王子様だったのですね。
不覚にも、本当に本当の王子様に見えてしまいました。





「…夢か」





その1時間後、家の前に現れた白石は、段ボールで出来た白馬を手にしていた。


(うわーん!ばかばか!あらゆる意味でばか!)
(なんやどうした!病気か!)








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生まれてこの方神奈川県民の私には方言が本当に難しいです。あぎゃー!



四天は主人公もちょっとありえないくらいのギャグ要素がある方向で書きたい(^o^)/

と思ってたけど私にはギャグセンが皆無なので無理でした本当にすみませんMAXすみません




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