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zzz
 




必ずしも
想いが繋がる訳ではないと、
初めて知った。




心を
覗いて
見てごらん




私の好きな人には、好きな人がいる。
否、好きな人「にも」、好きな人がいる。

悔しかった。それはもう、悔しかった。
好きな人の事は皆知っているつもりだったのに、
知らない事があった。
しかも、とっても大切で重大な事を。
雪のちらつく冬の午後、勇気を出した告白は、
このために一瞬のうちに水泡に帰した。




『ありがとう。でも、』

『ごめん』

『好きな人がいるんだ』




私が望んだ言葉は一言も帰って来なかった。
私が欲しい言葉はそんなのじゃない。全然違うのに。
涙の代わりに雪が私の肩に落ち、水滴になった。
水滴は服に染みて、それはまるで涙を身体に蓄えているかの様だ。


『貴方が幸せになればそれでいい』


と言って綺麗に身を引く。
そんな綺麗事はいらない。
そんな綺麗事は一体この地球上の誰が考え出したの
だろうか。逆に問いたい、貴方はそれでよかったのか。



「そっ、か、ごめんね」



私は御伽君に好きな人がいることを知らなかったけど、
御伽君もまた、この重大な、私の気持ちを知らなかった。
御伽くんもフラれちゃえば良いのに。
私の気持ちを味わってみたら良いのに。
私の気持ちを知ったらいいのに。




その瞬間が来るまで、私は待ち続けるの。






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主人公、振られちゃいました。
久々の更新がこれって!はは!笑
 







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あきゅろす。
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