zzz
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僕には誕生日の
理想型があった。
誕生日には
目一杯お洒落をした彼女と
目一杯お洒落をした僕で
僕と彼女以外、だーれもいない所で
たった二人でケーキを食べる。
(そんなことを思うのは僕がロマンチストであり、キザったらしい奴だから)
けれども、いつしかそんなことはどうでも良くなった。
前の彼女、つまり先輩は僕の理想なんか聞く気もないし、沿うつもりもなかった。僕もそれはそれで良かった。彼女が好きで好きで堪らなかったから。
「真嶋くん、お誕生日おめでとう」
「あ、ありがとう」
「好きよ。これからも一緒にいてね」
プレゼントは「好き」という言葉と、高級な何かだったと思う。(もう忘れてしまった)
今考えれば、彼女はことあるごとに僕に「好き」と言った。でも僕は幸せだった。あの彼女が僕を好きだと言ってくれる。それ以上の幸せはないと心の底から思っていた。
だから、自分でも気付かぬうちに理想なんてどこか別の次元へ消え失せていた。
しかし、これもまた、いつだろう。そんな理想を持っていたことを思い出したのは。
そうだ。君に出会った頃かもしれない。
君が僕に思い出させてくれたんだ。
君が僕を慕う度、君が僕の心の深い深いところに入って来ては、凍っていた何か大切なものを溶かして行ったから。
「太郎くん、今日誕生日だよね」
「ん、そう、だね」
「じゃーん!ケーキ作って来たよ」
「あ、」
ああ、困った。
どうしたらいいのだろう。こんなこと、今まで経験がない。対応を知らない。
素直な反応が出来ない。
だからと言って、
今更「好きだ」、「愛してる」なんて
言えやしない。
そんな格好つけた台詞。
そんな、先輩みたいな台詞。
でも今日だけは、
今日だけは良いかな。
ただし、一言の前置きを添えて
「前にも言ったけど、今日も言わせて欲しい。…嘘じゃない」
「?」
「愛してるんだ」
いつか君となら、
きっと理想が叶う。
そんな気がする。
「太郎くん、お誕生日おめでとう!」
HAPPY
BIRTHDAY
TARO!
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太郎誕生日おめでとう!
書きたいことと愛を詰め過ぎて訳分からんことになってしまいました/(^o^)\ごめんなさいー!
デイジーと出会ったことで、太郎が良い方向に変わっていけたら良いなと思って書きました!
太郎に幸あれ!
2009 0516 樋口
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