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青空の下を一緒に
出会い




ショックが大きすぎてそのあとの話が耳に入ってこなかった。
一人ベランダに出た。
これからどうしたらいいのか…。
どうやったら元の世界に帰れるのか…。
不安ばかり。
「はぁ…真樹心配してるよね…」
「真樹って誰?姉ちゃん」


急に声をかけられた。
振り返ると悟天がいた。
隣にはトランクスも。
「真樹って姉ちゃんの彼氏?」
「え…違うって私の大事な友達」
そう言った。
トランクスはつまらなそうだった。


「あ、名前まだ教えてなかったよね?僕は悟天」
「オレはトランクス」
そう教えてくれた。
私は笑った。
(ここにいる皆の名前は知ってるんだけどね…)
「私は華月よろしくね?悟天、トランクス」
そう言った。


ベジータは私を見ていた。
私はキョトンとした。
「何か?」
「随分と変わった気をしているな」
そう言われた。
(そう言えば悟天にも言われたよね…)
ふとそう思った。


「そんなに変わってるの?ベジータ」
ブルマはそう聞いた。
悟飯はブルマに説明をした。
私とブルマにはわからないけど悟飯達には気がよめる。
そして私の気は特殊らしくフワフワと安定していないらしい。
悟飯はそう話してくれた。
私は自分の両手を見た。


(フワフワねぇ…この世界に長居するつもりはないからあまり気にしないようにしよう)
そう決めた。
そしてコーヒーを飲もうとカップに手をのばした。
カップが掴めずそのまま体が前に倒れていった。
そしてそのまま倒れた。


ガシャーン…ッ。
「何?」
ブルマは慌てていた。
振り返ると華月が倒れていた。
悟飯は華月を抱き起こした。
「華月さん!しっかりしてください!」
「そのまま部屋に運んで悟飯くん!」


悟飯は華月を姫抱きした。
ブルマは部屋へ案内した。
ベッドに横にし悟飯は華月を見ていた。
「どうして急に…」
「普通にしてたけど精神的なショックでしょうね」
「精神的なショック…それって元の世界に帰れないって言う?」
悟飯はそう聞いた。


ブルマは華月に布団をかけた。
「たぶんね…無理もないと思うわよ?いきなり知らない世界に来て『帰る方法がない』なんて言われたら相当なショックだと思うわ」
「僕そんなこと気づきませんでした…」
悟飯はそう言った。
ブルマは部屋を出た。


悟飯は華月を心配そうに見ていた。
そして手を握った。
(知り合い…家族がいない…そんな状況でも不安なことを隠していたなんて…)
「きっと戻る方法を探しますから」
そう呟いた。
そして部屋を出た。








ーーーーーー
これは夢…。
ベッドで眠ってて夢を見てるんだと思う。
きっと次に目を覚ましたらいつもと同じ…。
退屈な毎日を過ごしてる。
学校の授業を適当に聞いて友達とくだらない話をする。


当たり前でつまらない…でもそれなりに楽しい。
しばらくすると目が覚めた。
天上に見覚えはなかった。
「ここって…」
周りを見ても自分の部屋じゃないことは一目でわかる。
(夢じゃなかったんだ…)
ゆっくり起き上がりため息をつく。


倒れたことは記憶にある。
どうやってこの部屋に来たのかはわからなかった。
きっと悟飯が運んでくれたんだと思った。

私は外を見た。
外はいつの間にか暗くなっていた。
ブルマが用意してくれたパジャマに着替えた。
(ありがとうブルマ…)
リビングに行くとベランダにブルマがいた。
「大丈夫?」
「なんとか平気です…」


そう答えた。
ブルマは軽食を出してくれた。
「これは…?」
「何か食べないとまた倒れるでしょ?」
そう言った。
私はサンドイッチを食べた。
パンがフワフワで美味しかった。


「とりあえず私の家で暮らすといいわ華月」
「でもそれって迷惑じゃ…」
私はそう聞いた。
ブルマは笑った。
そして背中を叩かれた。
「全然よ!むしろトランクスが華月を気にいってるのよ」
そう言った。


行く所がないからここにお世話ななれるのは嬉しい。
サンドイッチを全部食べまた部屋に戻った。
まだ多少の不安はあるけど考えないようにする。
そして眠った。








ーーーーーー
朝になり自然と目が覚めた。
いつもなら目覚ましがないと起きられないのに…。
(…あれ…昨日より体が軽い…)
服…がないから制服に着替えリビングに向かった。
リビングに来て目についたのは山吹の服。
癖の強い黒髪。


(嘘…これも夢…?)
軽くパニックだった。
足にトランクスと悟天が抱きついた。
「あ、おはよう華月お姉ちゃん」
「早く遊ぼうよ」
そう言った。
私は反応できなかった。


その人はゆっくり振り返った。
心臓が飛び出そうだった。
「おめぇが華月か?悟飯が言ってたとおり変わった気をしてるな?」
そう言って私を見た。
顔を覗き込まれて自分の顔が熱くなってきた。
そして言葉が出なかった。


ずっと会いたかった私の憧れ。
大好きすぎて息がつまる…。
夢なら覚めないで…。
悟空は私の前にしゃがんだ。
そしておでこをくっつけた。
「おめぇ、熱でもあるんじゃねぇか?すげー熱いぞ?」
「え…あ…う…うぅ…///」


私は答えられずにその場に倒れた。
これが夢ならどうか覚めないで!
神様お願いします!

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