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一粒の欠片




『綺麗だよなぁ』

『何がですか?』

『お前の髪』

『そう?』

『あぁ』









あぁ・・・思い出した


一つの族を当時15だったこいつが立ち上げて
一癖も二癖もある仲間たちをまとめていた奴だ



優しさにある強い心
冷静で落ち着いた雰囲気



喧嘩も強かった。
コイツの動きはいつも軽やかで体は細いのに圧倒的な力で敵を薙ぎ倒していく。
長い髪は風と戯れ、銀糸が広がるその姿はまるで翼があるようで


仲間は憧れ
敵には畏怖されていた


そんなコイツの通り名は”白銀[シロガネ]の堕天使”だった。

ただ、仲間たちからは皮肉めいた名称とは違って”レイ”って呼ばれていたけど







たぶん、俺もそうだった。








『レイ』って響きの言葉を体が…唇が覚えてたから...


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