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GIRLs@研究所
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………後日………



数日後、李来は大分回復した叔父さんに面会することができた。

のびている放火犯が警察の前で倒れていたことは、一時ニュースとなり、新聞にも大きく載っていた。

でも、放火犯の言う「竹刀を持った少女」の存在は明らかになっておらず、警察もほとほと困り果てているとか…。

李来の話では、叔父さんはなんとなく気づいてるらしい。
李来が、その少女なんだってこと。





☆★★★★★★★

「……。」

開かれた窓からは、カーテンを揺らす優しい風が入ってくる。

私は終司さんのベッド横に座りながら、窓の向こうの空を見ていた。


「良い風だね。」

終司さんは読んでいた本を閉じて、窓の方を向く。

「あぁ。」

「あの日…あの家事のあった日にね、僕は自分で脱出したんじゃないんだ。」

「え…?」

終司さんは唐突に、今まで私が避けてきた話題を口にした。

「僕の足はその時、既に歩けるような状態ではなかった。」

叔父は右足を骨折していた。
フミ子さんも言っていた。

『終司様は…どうやってあの火の海から逃げ出されたのでしょうか…。あの怪我ではとても…。』

終司さんが無事ならそれでよかった私は、その時は深く考えなかったが・・・。

布団から出た、終司さんの釣られた脚を見る。



「僕はね、助けられたんだよ、誰かは分からないけど…君に似た、女の子だったように思う。」

「女の…こ…」

私は病室の入り口付近で、静かに控えている「彼女」を見た。

そんな、まさか……いや、しかしあれは私の夢で……。


「僕は女の子に助けられてばかりだね。炎の中の少女と言い、竹刀の少女と言い。」

そう言って、終司さんはくすくすと笑った。

「……。」

霞んで見えた、病室と終司さんが…とても温かくて。
私は静かに口を開いた。

「終司さん……。」

「…何だい?」



「ありがとう…」

私は精いっぱいの笑顔でそう言った。

「…どうしたんだい、急に。」

終司さんは照れ臭そうにほほ笑んだ。


傍にいてくれて、生きていてくれて、そこに居てくれて、ありがとう。







(2話 FIN)


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あきゅろす。
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