優しくはない*(黄猿)
マルコ、マルコと呼ばれる声にゆっくりと沈んでいた意識が浮上した。
「いっ…!」
「あ〜。やっと起きたねェ〜?気を失ってるとつまらんからさァ〜」
ずぐん。
尻の穴を異物が擦る違和感、痛み、しかし確かにある快楽にマルコの背中がしなる。
そうだ。
思い出した。
自分は一発、黄猿とやる約束を交わしたのだ。
「…ぬ、け」
「え?何でだィ〜?」
「もう、一発済んでんだろい」
尻の中がぬちゃぬちゃしてて、気持ち悪い。
黄猿の胸を押して、必要以上の馴れ合いはと離れさせようとする。
しかし
「何言ってんのォ」
「う、ぁっ…!」
黄猿は構わず、ぺニスを抜き差しさせ始めた。
そして、絶望的な真実を口にする。
「第一わっしはまだ一発もイッてないしねェ〜」
「…は?だって、中…ねばついて…」
「それは先走りとマルコの腸液でしょォ?」
ギシッ、ギシ。
わざわざ起きるまで待ってたんだしねェ〜と嬉々とした様子で、安物のベッドが激しい音を立てるくらいに揺さぶられる。
尻穴からは異物感と痛みと、それを上回る快楽が戦慄く。
「ん、ぁっ…!はっ…!ぁっ…!」
「そうそう。声が聞きたいんだよォ」
もっと鳴きなよマルコ、と肩口に強く噛み付かれ、マルコの口から悲鳴染みた喘ぎ声が上がった。
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