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ギャンブル(ドフ×1+16)
嘘、だろい?
ドフラミンゴから持ち掛けられたたった一本の徳利酒を飲めれば金と酒を存分に、酒豪のマルコとイゾウからしてみれば落ちている金と酒を拾うも同然とすら考えていたこのギャンブル。


「まずイゾウがダウン…か。フッフッフ」


今しがた、自分と普段から飲み比べをしているイゾウが数口飲んだだけで音を立てて床に倒れた光景を見てマルコは青ざめ狼狽した。
賭けの対象である酒が溢れないよう、ドフラミンゴが徳利を穏やかな動作で拾い上げる。


「さて、マルコ。おれが欲しい賞品だが…」


その徳利をテーブルに置き、ドフラミンゴは先まで内緒とか言っていた賭けの賞品代価をこのタイミングで語って来た。
徳利を置いた事で空いた片手で床に倒れているイゾウの着物の首根っこを掴み軽々拾い上げて、自分の膝に乗せる。
当然と言えば当然だがイゾウはぐったりしており、ドフラミンゴの胸にしなだれてすらいた。


「一晩、お前らを好きにしたい」

「なっ…!?」


ドフラミンゴはそのイゾウの着物をはだけさせては、胸板を妙にいやらしい手付きで撫で付けて、嫌でも分かる“一晩好きに”の意味をマルコに認識させる。
彼の表情が赤らむのは中々に愉快だ。


「半分飛んでいようが構わねェさ。やる事は変わらねェんだ」

「…どんな強姦魔だよい」

「何ならお前はそのまま帰ってくれても結構。賭けはお前らの負け、賞品はイゾウ。それでもおれは問題ねェ」


徳利酒を飲みきれれば存分な金と酒を、飲みきれねば一晩の伽を。
しかし、先にダウンした仲間さえ置いていけば自分は無罪放免。
ドフラミンゴは未曾有の譲歩条件を提示した。


「…お断りだよい!!」


だがまず、マルコはそれを受け入れない。
甘い事だ。
ドフラミンゴは徳利を力強く手に取ると言う、正に自分の予想した通りに動いたマルコに実に愉快そうに笑った。

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あきゅろす。
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