右腕の作り方(ドフロ)
※主はロドフ寄りですがこれは逆っぽいので
王宮に戻るなりローは崩れ、ドフラミンゴの足元に倒れ伏した。
「ドフラっミンゴ…!クスリ、だ…!さっさと、寄越せ…!」
能力で恐らく何度も抜いただろうが、それでどうにかなる程シーザーのクスリは甘くはない。
「フッフッフ、お帰りロー。報告が先だ」
「か、片付け、た…!早くっ…!ぅっ…!」
「いい子だ」
ローの求める物はドフラミンゴが持っている。
彼が任務に離れる間にシーザーから取り寄せて置いた“未完成だが完璧”と称すクスリだ。
シーザーは実験データーが取れると喜んでいるし、ドフラミンゴはこのクスリを気に入っている。
小さな小瓶に満たされた薬液を懐から取り出し、ローに放れば彼はがっつくように蓋を開けて中の液体を一気飲みした。
最初は滅茶苦茶投与を嫌がって暴れていたと言うのに、今では禁断症状が出たらクスリを貰い飲む、と言う一連の流れ動作を疑わない。
「だがロー。クスリを勝手に抜くのは感心しねェなァ」
くいっ。
ドフラミンゴは五指を突き出すと独特の形に曲げて、ローの体の自由を奪った。
おぺおぺの能力で彼は屡々おいたをする。
別に、それでも自分の元にちゃんと帰って来るならば良いと言ってやりたいのだが何しろ一度逃げ出そうとした前科がある以上、そこら辺の管理はしっかりしなければならないのだ。
理由は、何だったか。
忘れたがドフラミンゴに取ってそこは大きな問題ではない。
いつの事だったか
「じゃあなドフラミンゴ。世話になった。もうここには戻らねェ」
これだけ大事に育ててきた右腕が、反発しファミリーを抜けようとした。
ドフラミンゴもちょっとくらいの反抗なら年頃もあるだろうしと笑って許して来たのだが、その後はもうとにかく凄惨の一言に尽きた。
ヴェルゴと二人がかりでローを折檻、監禁、薬物漬けのスペシャルフルコースである。
「お仕置きのおクスリを追加だ。いや、お前に取っちゃご褒美かも知れねェなフッフッフ」
その過程を得て仕上がったのが、この右腕だ。
最高に優秀な、最高にイかれたジャンキー。
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