初恋ラブVOICE
タロに相談



 PiPiPi…PiPiPi…



「うわあああ!!たんまああ!!!……あれ?」





起きあがると朝の日差しがカーテンの隙間から溢れていて、さっきまでの風景と全く違った。

さっき居たのは良兄の部屋、今居るのはオレの部屋。


夢かよ、は、恥ずかしい…。

ガンガンと頭に響く携帯電話のアラームを止める。





「…学校行くか。」




学校へ行く準備をしてご飯を作って食べる…まあ、作ったのはオレの母親だけど。

靴を履いて、忘れ物はない?と母親に聞かれて、ない!いってくる!と言って、いつも通りに登校をする。







「おはよっ恵兎!聞いたぜ?榎本さんと喧嘩したんだって?」



通学路を歩いていると、後ろからタロに声をかけられた。


「あー…ケンカ?…まあ、そんな感じ…。」

「そっか…何か相談できそうな事あったらしてくれよ?」




「……じゃあさ…」

「……?」





「どうやったらMになれるんだ?」







・・・・・・・・







「なんだー!びっくりしたぜ?いきなり、Mになれるんだ?だもんなー!」

「う、うるせーよ、それぐらいしか方法考えられなかったんだよ。」


良兄との出来事をジュンに話した様にタロにも説明をした。


「わかってるって!…でもなあ…どうしたらいいんだろうなー。」



「………。」



「恵兎はそれでもまだ榎本さんの事好き何だろ?」

「……嫌いでは、ない。」

「素直じゃねーなあ。まあ、どっちも好きって感情持ってんだから」

「アイツはオレを好きだって決まってないだろ。」


タロが言葉を遮ったオレを見る。


「…ひねくれてんなあー……ま、どっちにしろ、相手にもう一度会って話し合うべきだなっ。」


「………う…。」




「それにさ?セックスなしじゃ恋人になれないってわけでもないしなっ。」

「…そんな爽やかな顔でセックスとか言うなよ。」

「え?そんな事言われても。」






話しているうちに学校は目の前になり、ひとまずこの話しは保留となった。




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あきゅろす。
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