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私は消去されてゆく。

成長しない生き物と浜辺を歩いた。
あ、願望を乱射している、
と気付いたのだけれども。
海に巻き込まれて記憶は消えていくのでした。

無関心でホームラン。
明日も電車は出るんで、しょう、なぁ。
そうでしょうねぇ。


(メモリーが一杯です。
消去消去消去消去消去消去消去しょしょしょしょ、ショーキョ。
消されていくのに精一杯。)


願望と歩いている。
願望は、しきりに電柱を気にしていた。
光は虫を集めていたが別に望んでいる訳でもなんも無い。
なんも無い。
切なくて切なくて無性に切なくて、どうしたらいいのかまったく解らなくなった。

「意味が解らないって、
貴方達が誉める詩の内容が私は逆に解りませんから、
だから意味なんか解らんでいいと思ったのですよ。
思ったのですよ。
貴方達はどうしたいのですか。」

明日も電車は出るんで、しょう、なぁ。
そうでしょうねぇ。


さっきから脳内ラジオで恨み言を喋っているのは誰だ。

永遠が無いのならば作ればいいのよ。

それから何かが帰らない。


癇癪をおこして持っている詩集を全部投げつけた。
世界は変わらないから、
世界は変わらないから、
玄関前で号泣した。

救われなどしない。

しょっぱい海を僕らは泳げず溺れては死ぬ。


願望は世界など変えない。




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