しろの小説(短編)
【高銀】贈るもの 贈られるもの【攘夷時代】
――その男、
銀色の髪に血を浴び、
戦場を駆ける様は
まさしく夜叉――
「よォ、お前らもようやく戻ってきたか。白夜叉」
「……その呼び方やめろ。ヅラと辰馬は?」
「もう帰ってきてるぜ。それにしてもずいぶんと派手にやったみてぇだな。ボロボロじゃねぇか」
「あ?あ〜…、そりゃ戦争なんだから当たり前だろ。でもまぁ、もうコレじゃさすがに着れねェな」
「だったら…コレ着てみろ」
「何コレ……なんかどっかで見たデザインなんですけど。何?なんでお前とお揃いなの?コレ」
「遠慮はいらねぇよ。予備も用意させてあるからな」
「いやいやいや、そういうことを気にしてるワケじゃねーよ。…っつか予備とかあんの!?もうドコからツッこんだらいいのかわかんねーよ」
「ツッコミはいらねぇから着てみろよ」
「………ちょ、ありえないぐらいぴったりしっくりなんですけど。何お前、いつそんなの調べたの?」
「そんなモンわざわざ調べなくてもお前を抱いてりゃ分かるさ」
「いや…無理だろ。誰か絆創膏持ってきてェェェ、ココに頭怪我してるヤツいるぞー……ッ!?」
「まだ俺の用事が終わっちゃいねぇよ。誰かを呼ぶんじゃねェ」
「オイオイ、今度は何の冗談ですかコノヤロー……ん、ふっ…」
「俺は最初から冗談なんざ一言も言ってねぇよ。…知ってるか?銀時。男が服を送る時ってのはソレを脱がせたい願望があるからなんだとよ」
「…は、ぁ…っ、…ソレ、『男の』ってより…『お前の』願望じゃねぇの?…んッ!」
「ククッ、そうかもしれねェな」
「……スケベ」
「お前も大概だろ?少し触ったぐれぇで感じまくってるじゃねぇか」
「誰…のせいだと…んっ…思ってんだ。誰のっ……ゃ、ぁ…」
「じゃあ、しっかり責任とってやるよ」
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