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Novel
貴方以外は好きじゃないですが、(部下雑)※グロ注意

・R-18G(グロ)注意
・若干のカニバリズム、ネクロフィリア含みますので苦手な方、知らない方はご注意下さい。
・内容は正しい知識で書いた物でははないです





はあと溜め息をついた。座っている組頭を見下ろす。

「組頭、またですか」
「そんなに怒らないでよ」
「怒ってるんじゃなく呆れてるんです。…今回はヤってないでしょうね?」
「…だって美味しそうだったから、つい。それに今日はまだ何も、」
「つい、じゃないでしょう?!!アンタは一体何度言ったらわかるんですかッ?!!大体、まだってことはこれからヤるつもりなんじゃ、」
「だから怒らないでってば、五月蝿い」

俺は組頭が好きで好きでたまらない、そして普通ならば好きな人が好きな物(人は無理。実際問題俺は絶対に妬く。)はたいてい受け入れられるし、むしろ受け入れてそれを共有したいと思う。
けれど組頭のその行動は完全に俺のキャパオーバーで、けれどそれでも組頭はそれが好きだと言う。
それを初めて見た時はビビるなんてもんじゃなく、気分が悪くなって吐いた。それにも、それを食す組頭にも。
人を殺す感覚は知っていたし、殺して、殺されて死んだ人も何人も見てきた。けれど、これは。
胃の中の物を全て吐き出しきっても、俺の脳はさっき見た映像を何度でも再生して、カラッポな胃がぎゅるりと締め上げられる。床にうずくまって脂汗をかいてぜえぜえ言っている俺を、組頭は笑って馬鹿にした。組頭の基準は少しおかしい。
つまり、今の俺はこれでも慣れた方なのだ。べったりと血やら臓物やらよくわからない物が付着した恋人を見るのも、そのたび血液やら他の色んな体液やらで汚れる組頭の包帯を洗うのも。

「じゃあさ、お前も食べてみる?」

男か女、動物か人間かの区別もつかないそのばらばらの肉片や臓器を嬉しそうに見つめながら、俺の怒りにもまったく悪びれない様子で、それどころか笑みすら浮かべて組頭は言う。

「…遠慮します」
「食べてくれたらSEXしてあげる」
「…………」
「もちろん私がネコでいいよ。お前の好きなように痛くしてもいいし、それに」
「――〜っもうわかりましたッ!!食べれば良いんでしょう?!!」
「うん、美味しいよ」
「っ、食べたら好きなだけヤらせて貰いますからね…」
「うん、はいコレ」

「………組頭、これは」
「うん?性器」
「…………あのくみがしら俺やっぱり、」
「…SEXは?」

「………」

「お前の得意なフェラする時みたいにすれば大丈夫だよ」

組頭から手渡された肉片を受け取る。くったりと萎びたそれは酷く重くて、むせかえる死臭と雄の臭いに吐き気を必死に抑える。ごくりと唾を飲んだ。


―――――――――――




「ぅえ゛ッ、げほッ」
「あーあ、もったいない」
「ぉえ゛ェッ、う、ぐ…」

結局吐き出してしまった、すこし筋ばった肉片もとい、性器。
酸っぱいよいな、苦いような、なんとも形容し難い、それはきっと大量に俺の唾液が絡んだせいかもしれない。何にしてもその肉片は噛み切れる筈もなく、べちゃりと無残に床に落下した。

「うーん、やっぱり性器は食べられなかったね」

「はッ…は、くみがし、ら…」

セックスなんてものに釣られた俺も俺だが、初めから咀嚼することが出来ないと知っていてそれを渡す組頭も組頭だ。ぐるぐると回る頭で思う。

「は、ァ…がっ、げぇ゛ッ」

例えば、今口にいれたものが甘い菓子だったならば俺は嘔吐することもなく、むしろセックスという響きと合わさるとまるで恋人同士のピロートークのような、幸せで甘い時間だっただろう。けれど自分達の関係にそれは不釣り合いであるし、第一ありえない。けれどいくらなんでもこれは、
あああ気持ち悪い気持ち悪いきもちわるい。

でも組頭はこれが好きだという。その証拠に俺は、俺が肉片を加えた時に組頭がとろりと瞳を緩ませたのに気が付いた。
これはもし挿入していたらきっと、きゅうきゅうと締め付けてきていただろうなと考えると、なんとなくぞわりと背中が逆立つ。

「…お前は変態だよね、」
「はぁ、アンタも人のこと言えないでしょーがッ、死人に突っ込んで何が良いんだか俺にはさっぱり…」

ようやく吐き気が治まり、呼吸が落ち着いてくる。組頭の声に顔をあげる余裕が出来たので、ぐ、と首を上に向ける。そこにはやっぱり肉片と臓器と、自分がさっき吐き出した性器。
それから、肉片を持って包帯の隙間からにこりと笑う組頭。

「ボッキしてる」
「え゛ッ?!!」

組頭の言葉に視線を下げると、なるほど、服の下で少しだけ主張する自身。

「何お前、こーいうの好きだった?苦しいの好きなら今度から私が突っ込んであげようか」
「う、あ…すッ、好きなわけないでしょう?!!」

どうして、何故。自分は嫌悪感しか感じなかった筈ではないのか、どこで快楽へと代わったのか。
辿ればそれは肉片を咀嚼する時のうとりとしか組頭の表情や、性器を口に含んだ時に、ほんの少しだけこれが組頭のものだったら、と考えたからか。いずれにしても、嫌悪感の中に快楽を見出だしていたらしい俺は、だいぶ組頭に汚染されている。


「ねえ諸泉、私が死んだら私を食べてね」
「は、?」
「お前が死んだら私が食べてあげるから」

「…ああ、はい」


俺は組頭が好きで好きでたまらない、そして普通ならば好きな人が好きな物(人は無理。実際問題俺は絶対に妬く。)はたいてい受け入れられるし、むしろ受け入れてそれを共有したいと思うのだ。
それは、俺も例外ではなく。


(組頭、次はちゃんと食べられるところを渡して下さい。残さず食べ切りますから。)
(何、やっぱり興奮したの)
(いえ、俺は組頭が好きなだけです。)


END



これは酷いw
雑渡さんはよく戦場から敵の死体を持ち帰ってくる、って話。
そんで気分が良かったらそれを犯して、平然と切り開いて(たまに伊作を動員)またまた気分が良かったらそれを食べる。
諸泉は最初こそビビって吐いたりするけどそのうち慣れて普通に食べられる(食べさせられる)ようになるし、普通に興奮するようになる(死体にじゃなく死体を食べる雑渡さんに)。でもやっぱり死体を食べるのは好きじゃない。

あー楽しかった^^←



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