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遊びに来たぞ(W2/ユリピオゲデ/ブログから移動)



ジェイドがアドリビトムに残れたのは暇が出来たもあるが主君ピオニーの一言が一番の理由だった。


『俺も世話になったんだ、ちゃんと恩返ししてくれ』


負の打破が終わりマナに代わる新たなエネルギーの着手をしつつジャニスの協力もあればたやすいことだから、とジャニスを直に見ているピオニーだからこそ言えたのだろう。
膝に小さな体をした…―おそらく体を構成するマナが足りないのが理由に思う―…ゲーデを乗せ背中を撫でて久しく金は大人の余裕を見せる。見た目も中身も36、幼い体ではない分貫禄もありジェイドはバンエルティア号に戻った。
そのピオニーのもう一つの意図がゼロスとの仲を指している事も解り感謝すら覚えた。





「じゃあゲーデの野郎がピオニーくん…じゃなくて陛下の傍にいるのか?それいいのかねぇ」
「あの人ならなんとかしますよ。まぁやんちゃに育ちそうですが」


執務の量も国にピオニーが居ては減りやすくジェイドが用意させた部屋の意味は薄くなっていた。しかしゼロスもジェイドもなんとなくこの場に居るのを好み書類が少ない部屋で二人茶を飲む。
煩い機械音は不思議と耳につかずのんびりと過ごす。依頼が無い時の醍醐味とばかりに紅い髪を揺らしてゼロスが紅茶を飲み干した、その時。

上が騒がしくなったと思ったら階段を下りる足音が響きノックも無しにばたんっ、と勢いよく開かれさらりと靡く金が眩しくまた目眩を感じさせた。


「よー、ジェイドにゼロス元気にしてるかー?」

「え、なにこれ、びっくり!?」
「……へ い か ?」


驚き周りに頭を揺らすゼロスと顔を引き攣らせ語尾にハートと憤怒を器用に混ぜたジェイドの声に扉に立つピオニーが不敵に余裕めいた笑顔を広げた。


「遊びに来たv」
「帰れv」
「ガイくーん!助けてー!!俺さまこの二人に囲まれたくないっ」

「いや、無理。俺も混ざりたくないっ」
「ま、まさか本当にピオニーさんがグランマニエの皇帝だなんて…ボク何かしなかったかな…」


笑顔で牽制をしかける二人に逃げ出したいゼロスの叫びは階段上から拒否され声を震わせたチャットが悲痛にぶっ倒れバンエルティア号はこれでもかという程騒がしくなったのであった。



甲板で騒がしいのは嫌いとばかりに風に黒紫を揺らしているゲーデが耐え切れず乱入するのは暫く後の話。





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あきゅろす。
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