叶わない恋を知っている(輝小←政)

「おや?梵、景綱を知らないかい?」

「知らねえよ」


いきなり俺の執務室にやってきて、小十郎を探す親父。…Shit!うっかり書き損じちまったじゃねえか、最低だ。


「そうか。やれやれ、一体どこに行ってしまったのやら」

「…小十郎に、何か用かよ」

「うん?私は景綱が可愛くて仕方ないからね、用がなくても可愛がりたいんだよ」


ふふふ、なんて、頭のHAPPYな笑いを残して、親父は俺の部屋から出て行った。すたん。と、きれいな音を立てて閉められた障子が、何故だか妙にムカついた。


「……Shit」


書き損じた紙を丸めて、障子に投げつける。乾いた音を立てて落ちた紙にも、俺の傍にいない小十郎にも更にムカついた。苛立ちに任せて筆を机の上に投げ出し、そのまま畳に仰向けに倒れ込んでみた。


「政宗様、失礼致します」

「NO、失礼すんな」


俺のささやかな抵抗は完全に無視して、部屋に入ってきたのは俺の右目。畜生、何でよりによって俺はお前なんかに惚れたんだ。


「…何してらっしゃるんですか」

「Sabotage」

「はいはい、サボりですね」


可愛くねえ。可愛くねえのに、可愛い。もう何なんだよ、何でお前は俺のものじゃねえんだよ。


「ほら、起きてください。というか、そこに転がってるくしゃくしゃの紙は何ですか」

「AH〜…kissしてくれたら、起きる」

「…仕方のない御方だ」


ため息をついて、俺の額に優しいkiss。いいんだ、知ってる。お前にとっちゃ、俺の言葉なんてガキの我が儘の延長なんだ。小さい頃、寝付けなかった俺がお前にねだったおやすみのkissや、おはようのkissと同じ。…別に、今更な話だ。大丈夫、俺はお前なんか嫌いなんだから。俺のものじゃないお前なんて。


「小十郎」

「はい」

「こじゅうろう」


俺の側で正座してる小十郎の腰に抱きつく。そのままグリグリと思いっきり頭を腹にすりよせてやった。


「俺を甘やかせ、小十郎」

「…いきなりどうなさったんですか、政宗様」

「さっき親父がお前を探してたけど、今日は行くな。俺を甘やかせ、小十郎」


親父の名を出したら、小十郎の体が一瞬だけピクリと揺れる。離さねえ、今日くらいは俺のもので居ろよ。今日だけで、いいから。


「……政宗様」

「今日だけだ」


お前にとって俺がいつまでも子供だと言うなら、これくらいは許せ。ガキの我が儘だ。俺にとってこの想いは紛れもなく恋だが、お前は違うんだろう?なら、少しでいい、俺だけに許された特権をくれ。お前が俺を、喩え恋じゃないとしても好いてる証を。


「やれやれ…今日だけ、ですか」

「YES。たまには俺も構え」


触れてくる指の優しさだけ受け止めて、息がとまってしまえばいい。そんなくだらねぇ事を考えて、小十郎に抱きついたまま俺は少しだけ、嗤った。






星羅様、相互記念出来上がりましたぁぁあ!でも悲恋じゃない気がします(爆)…というか何か間違えた気がします(地獄が見てぇか…)
輝宗様を好きと言ってくださったのに、限りなく空気ですみませんっ(汗)うう…謝りだしたらキリがない、ですがふぁっ(吐血)
えと、一応捧げさせて頂きます!いらなかったら、ポイッと捨ててくれて大丈夫ですいや本当に(汗)返品作り直し苦情いつでも受け付けます!
相互、ありがとうございました!!

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あきゅろす。
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