猫のいる生活(政親政)
現パロ注意




俺の部屋には猫が一匹、いる。
デカくて我が儘で俺様で微妙に家庭的な猫だ。名前は、政宗。名字と素性は、ぶっちゃけ知らない。一応ケータイも持ってるが、アドレス登録は見事に0。消したのか友達いないのか…後者だったら、指差して笑ってやる。ちなみにデータフォルダは美人のお姉ちゃんだらけで、いわゆるおかず的なもんしか無い。…せめてロックしろ、ロック。
出会いはありがちで、雨の日に俺の住んでるアパートの近くに突っ立ってた政宗を俺が拾った。んで、風呂かして着替えかしてカップめん食わせてやったら、なんか住み着いた。何でだ。


「たでーまー」

「ずいぶん遅かったじゃねえか、darling」

「帰りにダチにつかまってたんだよ。つか、ダーリンやめろ」


まぁ、いろいろ文句もあるが正直現状にはそこそこ満足してたりする。


「今日のメシ何だ?」

「肉じゃがと具だくさん味噌汁、それからきんぴらと冷や奴と隣ん家のばぁさんがくれたぬか漬けだ」

「えらく茶色いメニューだな、おい」

「あんたが野菜あんま買ってこねぇからだろうが。文句あるなら、食うな」

「いや、食う。文句なんてめっそーもありません、政宗エラい!政宗の料理サイコー!」

「…わざとらしいっつうの」


その一番の理由がこれだ。メシ。
政宗も文句言いつつも、結構メシ作るの楽しんでるしな。そもそもあいつが俺ん家の冷蔵庫の中身に呆れて、どんな食生活してるのか聞かれたのが始まりだったか?それから政宗が料理は俺がやるとか言い出したんだよな。
自炊は出来るが、面倒でインスタントやらコンビニ弁当で暮らしてた俺には非常に有り難い。しかもこのメシがまた美味いんだ。うーん……俺、胃袋から落とされるタイプかもしれねぇ…。


「HEY、元親!ボサッとしてねぇで、皿運びやがれっ」

「へーへー。あ。政宗、俺メシ大盛りな」

「てめぇでやんな」


ちくしょう、冷てぇ。しかも自分だけ、ちゃっかりビール出してきてやがる。ずりぃ…


「ったく、俺も妙なもんに懐かれたもんだぜ…」


ほんとにまったくもって奇妙な縁だ。だがまぁ、こんな猫のいる毎日も悪くないかもしれねぇな。


「元親、何やってんだ?メシ冷めるぞ」

「おう、すぐ行く」


冷蔵庫から、ビールを取り出す。我が儘な猫のいる生活に、乾杯!






遊びすぎましたね。これを伊達チカと言い切りたい乙女心、でもなんか逆ぽい…(爆)とりあえず政宗は攻めだけどネコだと思います。

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