未来を決められるということ。
晴れ戦は原作と一寸も違わずに終わった。それに少しだけつまらなさを感じたが、まぁ計画通りに進んでいるからいいだろうと思っておくことにする。
今の状況は雷戦・・・の、沢田綱吉側の守護者が10年バズーカを2回使って20年後の自分を召喚したところである。レヴィ、これは沢田綱吉側の人々の試練なのにすっぽり頭から抜け落ちてるな。容赦が無い。マズイ事になる前にチェルベッロあたりが止めるだろうけど。
「あ・・・あれが・・・20年後の・・・・・・・・・?」
「やれやれ、この現象。夢でないとすればずいぶん久しぶりに10年バズーカで過去へ来たようだ」
15才の彼とはまるで違う。10年とはそんなに長いものだっただろうか。私は、あまり僕から変わっていないけれど。そんなことを考えているうちに、バズーカの効力が切れて元に戻ってしまった。普通なら目を伏せ耳を塞ぎたくなるような幼い彼の姿が目に入る。弱った彼に蹴りを入れるレヴィ。なんで止めないんだチェルベッロ。
「オレ・・・ランボを守らなきゃ!!」
その沢田綱吉の言葉を聞いてピンとくる。そうか、これも計画の内だったのか。
沢田綱吉、か。もう戻れない所まで来てしまっている彼。マフィアになりたくなかったのならもっと全力で拒否するべきだった。この計画は彼が次期ボンゴレボスになること前提で進められている。もう、ボスにならないなんて- -言えない。
拒否をしているのに周囲があれよこれよと進めていくというのはどんな気分なのだろうか。少なくとも、
「いい気はしないだろうね」
未来を決められるということ。
「仲間が傷つくのはイヤなんだ!!!」と言った彼から、目を逸らした。
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