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初めまして、標的。


日本。

恭弥と会ったあの日から一度も日本には来なかったから約7年ぶりになる。下手に出歩いて面倒事を起こすわけにもいかないので我らヴァリアーは夕方まで日本にあるヴァリアーアジトで時間を過ごしていた。

現在談話室にいるのは私とベル、マーモン。


「そういえば、リボーンから連絡があったんだけど」

「黄のアルコバレーノから?」

「へー。ボスにじゃねーの?」

「いや、フェルに」


私?と首を傾げる。彼とは片手で数えられる程の数でしかないが会ったことがある。でも連絡を取るほどの仲ではない。何なのだろうか・・・・・・あ、


「沢田綱吉側の雲の守護者の事かな」

「心当たりがあるんだね。その通りだよ。雲雀恭弥が君の事を知っているようだけれど、今回の事に悪い影響を与えることにはならないか、って」

「え、面識あったの?」

「7年前の任務で日本に行ったときにね。まだ覚えていたのか。大丈夫だと思うよ。今回の事に触れるようなことは・・・・・・まぁ言ってるけど、うん。大丈夫だよ」


やっぱり『孤高の浮雲』とかはまずかったか。ちょっと遠まわしな言い方のつもりだったのだが黄色に知られるような、・・・例えばリングと『孤高の浮雲』という言葉に繋がりはないか、とか誰かに聞いたのか?


「触れていると言っても、悪い影響はないはずだよ」

「じゃあ向こうにもそう言っておくよ」

「ん」


それだけ話して持っているティーカップに視線を落とす。もし原作通りに進むのなら、雲戦で私が勝ったらヴァリアー側の勝利に・・・いや、雷戦で沢田綱吉側の雷の守護者が気を失ったときにチェルベッロかボスが制止をかけたら大空のリングは動かないだろうから雲戦開始前、つまり霧戦終了後の時点で3-2。どうあっても私の動き1つで決まるのか、責任重大じゃん。負けるつもりはないけどさ。










時は流れ夕方、私は黒い隊服についているフードを深く被り屋根の上を走っていた。少しだけ、と思って昼寝をしたところ予定していた起床時間を2時間も過ぎてしまった。現地集合だったので声をかけてくれる人もいなく、寝過ごした。時間には間に合いそうだ。


「待てェレヴィ!」


よし、大丈夫。勢いよく踏み出し一瞬前に地に足をつけたベルの隣にお馴染みのヴァリアークオリティで着地。スゲーなヴァリアークオリティー。ま、それって私の能力が高いってことなんだけど。

まあとりあえず、





初めまして、標的。





あれが・・・・・・・・・・・・沢田、綱吉か。




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