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西野亜李様 BD記念
「雲雀くんっ雲雀くんっ」


応接室へと入ってきたのは僕の彼女,六道骸。
黒曜中学のオッドアイを持つ,イタリアからの帰国子女。


「今日暇ですか??」


にこにこと,笑いながら問いかけてくる骸。
こんなのが黒曜の不良をしめあげたとは到底思えない。


「まだ,仕事が終わってない。」
「じゃあ,待ってます」


僕がそっけなく答えると骸はにっこりと微笑みソファーへ腰掛ける。
僕は時計を少し見つつ,残った書類をすべて片付ける。


             5分後。


「はぁ…終わったよ。」
「本当ですか?早かったですね!!」
「どこかの誰かのために早く終わらせてあげたんだよ。」
「─っ!!///」


僕がにこっと微笑めば骸は顔を顔を真っ赤に染める。
骸は少しうつむきながら話題を変えようと必死だった。


「えと,これから,雲雀くんと買い物に行きたいのですが…っ!?///」


僕が会話の途中で骸にキスしたせいで語尾が凄いことになってる。(ちなみに口にはしてない。完全に止まっちゃうからね。)
でもこれは骸が悪い。
だって─…。


「二人のときは『恭弥』だって、何度言えば分かるのさ。…骸。」


僕たちは付き合うときにそうやって約束してた。
それは骸も承諾したハズだった。

「─っ!!///」


僕がそうやって名前を呼べばまた顔を真っ赤にする骸。
ワォ!!りんごみたいだね。
そんな彼女が可愛くて。ますますいじめたくなる。


「─っ,す,スミマセン…き…恭…恭弥─ッ///」
「何?聞こえないよ?」


僕がイタズラっぽく言えば。
また彼女は顔を真っ赤にしてうつむいた。


「─ッ イジワル…ッ///」
「そのイジワルが好きなのはどこの誰??」
「─っ!!///」


僕が耳元で低く優しくささやけば。
ビクリと揺れる彼女の体。


「呼べたら,ご褒美,あげる」
「きょー…や。」
「何??聞こえないよ??」
「恭弥ッッ!!///」


必死に目をつぶって恥ずかしさをこらえながら
僕の名前を呼ぶ骸があまりにも可愛すぎて。


「合格。─よく出来たね。」


僕はちゅ,と音を立てながら骸に口付けた。
深く,長く。そして苦しくなったのか骸が僕の胸をたたき出す。
僕が口を離せば,どちらのものか分からない銀色の糸が伝っていた。
僕はふう,と息を吐くと骸に問う。


「で??買い物行くの?」


そういえば骸は思い出したかのように目を輝かせる。


「はい!!実はヒ─…恭弥に似合いそうなものが置いてあるお店を見つけたんです!!」


僕たちは話しながら応接室からでると2人で校門前に止めてある僕のバイクにまたがる。
そして骸の説明を聞きながら右へ左へと道を曲がっていった。


「あ、そこです、止まってください!!」

骸が指差した先には、1件のお店。
雑貨を置いてるみたいだ。
僕たちはバイクを止めて降りると,そのお店へと入っていく。
中には店員が一人だけ,いた。


「あ、これです。」
「ふうん…」


彼女が持っていたもの。
銀色のシルバーのネックレス。
値段からみてコレが本物だということが分かる。
嬉しそうにまだまだ話し出す骸の声を聞きつつ,僕は視線をチラリと横へと動かす。
そこにはたくさんのシルバーリングが置いてあった。


「─…で、ですね、って恭弥,話し聞いてます??」
「ねぇ。骸、指,サイズなんだっけ」
「え??確か…7号くらいだと…」
「そう。」


僕は置いてあるシルバーリングの中から適当に
骸に似合いそうなものを選ぶとレジへと持っていった。
骸が不思議そうに後ろから見ている。


「恭弥,何買ったんですか?」
「行くよ,骸。」
「えっ!?ちょっ…恭弥っ!?」


僕は乱暴に店から骸を連れ出すとバイクの後ろに乗せる。
そしてそのままかわらまでバイクを走らせる。


「恭弥!?ちょ、聞いてます!?どうしたんですか!?」
「……。」

僕たちはそのまま走り続けて河原に着いたところでバイクをとめる。
骸は最初凄い叫んでいたけど、途中から諦めたのか何も聞いてこなくなった。
そしてバイクから降りての第一声がこれだった。


「恭弥,何か怒ってます??」


運転中,僕が何も反応を示さず,何も話さなかったからだろう。
すごく不安そうな顔で僕を見る骸。
僕は骸を見ながらポケットから先ほどかったリングを出す。


「手,出して。左手ね。」
「─…?」


骸は僕が口を開いたかと思ったらいきなりそんなことを言ってびっくりしているのか
なかなか手を出そうとしない。


「出して。」


僕がもう一度言えば骸はおどおどしながら左手を僕に出した。
僕は骸の手首を掴むと骸のその薬指にリングをするすると通らせていく。


「─っ!!」
「今は,こんなものしかあげられないけど。」


僕がそういうと骸は嬉しそうに目を細めた。


「ありがとうございます─恭弥」
「…僕が20になったら,結婚してくれるよね??」
「─っ!!!はい、勿論ですっっ」


骸はそういうと僕に抱きついてきた。


僕たちは 今日。

    恋人から 結婚相手に


       お互いがかわった。









*今はこんなものしかあげられないけど

結婚したらたくさんあげる


*end*
西野亜李様、有難うございました^^

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あきゅろす。
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