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佐倉絢巳様 相互記念
もしも、
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(草吹様への相互小説)









「雲雀くん、もしも僕が明日死んでしまったらどうしますか?」

応接室へ押し掛けてきて10分、

骸が突然妙な質問をしてきた








【 …もしも、 】








「何?君、明日死ぬの?」

特に期限の差し迫っている仕事もないので、骸のくだらない質問に乗ってやることにした

「飽くまで“もしも”の話ですよ」

ソファに腰掛けた骸は、自分が死んだことを想定した話に楽しそうにしている

きっと骸を失った後の僕が寂しがるだとかそういうのを想像しているんだろう

でも僕がそういったことを軽々と口にしないことも骸は知っている



だからこんな質問に意味はない



「さっきボンゴレたちに会って、そしたらそんな話をしていたんです。まぁどうせ死ぬならその前に僕に体を譲るように言っておきましたが」

答えずにいると骸が一人で勝手に話し出して自分の言った皮肉に笑っていた

「…くだらないね」

「クフフ、そうですね。僕も最初はそう思いましたが、少し気になってしまって」

「…なら、死んでみたら解るんじゃない?」

僕は立っていた窓際から骸のいるソファへゆっくりと歩み寄り、骸の首にトンファーを当てて少しずつ力を入れて押し付けていった

しかし骸は苦しがるどころか僕を見て口元がニヤけている

「…何」

「雲雀くんでも悲しそうな顔をするんですね」

「!」

最初は何を言っているのか解らなかったけれど、意識してみると、僕は眉間に皺を寄せ、骸の目をあまり見ないようにして、目は少し、潤んでいた…

何故か急に骸に見られたくなくて骸から離れようとするよりも早く腕を掴まれ、簡単にソファに組み敷かれてしまった

「…安心しましたよ、これでまた僕に生きる理由が一つ増えました」

「…?なに言っ…ふ…っん!」

意味あり気な言葉を独り言のように呟きながら僕を見つめてきて、僕の言葉を遮りキスをした

骸からの一方的なキスはいつの間にかお互いが意識を持ち、深く長く交わしていった

ようやく二人の唇が離れた頃には、さっきまでの話など気にもせず、二人以外誰もいない放課後の応接室で一つになった








―――…僕は君が傍に居る限り、うっかり死んでしまったりなんかしませんよ



ですから、さっきみたいな表情はしないでくださいね、



僕以外の誰にも、あんなに可愛い顔はしないでください―――





end
佐倉様、有難うございました^^

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あきゅろす。
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