紅月 姫紗様 相互記念
神様ひとつだけ
「一緒に来ますか?」
その一言で、あたしたちに居場所が出来た。
骸様が居場所をくれたから
今あたしは笑えるの
『骸様〜ッ』
ギューッと、後ろから抱きつくあたし。
抱きつかれた骸様は、
いつものように、穏やかな笑みを浮かべながら、あたしを見た。
「IORI…後ろから抱きつかないで下さい。
と、何回もお願いしたじゃないですか」
『えへへ〜、ゴメンなさい』
悪びれていない様子で謝るあたし。
だって、骸様は知ってるもの。
あたしが、骸様に抱きつくのが好きな事を。
言ってもあたしが聞かないって事を。
あたしは知っているもの。
骸様は、本気で嫌がっているわけじゃないって事を。
じゃなくて、あたしは骸様に抱きつくために
ここに来たんじゃなかった。
これを見せるためだった。
骸様に抱きつくのが幸せで、忘れちゃいそうだったよ。
『骸様、似合いますか?この黒曜の制服♪』
骸様から離れ、今日届いた黒曜の制服を見せる。
くるり。
スカートのプリーツが綺麗に舞う。
あたしは、一目見たときから
この制服が気に入った。
「とてもIORIに、似合いますね。
僕の目には狂いがありませんでした」
『えっ、わざわざ、あたしに似合う制服を探してくれたんですか?!』
そんなわけ、ないよね。
なんて思いながら、半信半疑で聞いてみる。
「もちろんです。IORIは女の子なんですから、
可愛い制服の方がいいでしょう」
さらっと言われた言葉に、嬉しくて。
あたしはまた、骸様に感謝の気持ちをこめて
ギューって抱きついた。
『ありがとうございます、骸様!!
とっても嬉しいですっ』
「いえ。僕もIORIの笑顔が見れて嬉しいですよ。
IORIの笑顔は、僕の癒しですからね」
そう言って、骸様は
極上の笑みと言葉を、
あたしにプレゼントしてくれた。
骸様が好き。
そう言ってくれた笑顔で、毎日を過ごしたい。
だからお願い、
神様ひとつだけ
いつまでも、あたしを
骸様の側にいさせて。
じゃないとあたしは、また笑えなくなるから…
END
姫紗様、素敵な骸夢有難うございました^^
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