精神年齢はギリ小学生(上様+リドル)
+++精神年齢はギリ小学生+++
「リドル!大変だ!」
あのバカが大量にやり残した重要な書類を部屋にこもりきって一心不乱に片付けていた日のこと。
イライラが頂点になりながらバカへの憎しみを糧に手際よく書類にサインしていると、突然部屋が勢いよく開かれた。
扉には人が入ってこれないように超強力な施錠魔法をかけていたので内心驚きながら顔を上げれば、案の定そこには僕の本体がいた。
姿現しする集中力もなく走ってやって来たらしい、バカはいやに焦った表情で肩を上下させている。
何事かと思いつつ、僕は冷静にバカに羽ペンを投げ付けた。
「いきなり何をする」
「ちっ…よけたか」
さすが僕の本体というべきか(ぶっちゃけ物凄く認めたくないが)バカは難無くとんできた羽ペンを避ける。
眉間に刺さってこの世からおさらばしちゃえばよかったのに。
僕は舌打ちすると鬱憤を晴らしたい気持ちを抑え、とりあえずバカの話を聞く体勢になった。
「で?何の用?僕は生憎君のせいで忙しいんだ、手短に済ませてよね」
「これを……見ろ……」
バカはいやに神妙な顔つきになると、懐から一通の手紙を取り出した。
僕はそれを手にとると、裏返したりして見てみる。
見たところ特に変わった様子はないただの手紙だ。
「これが何なの?魔力の気配もしないけど…」
「…中身を読んでみろ……」
言われた通りに中身の便箋を取り出すと、文章に目を通す。
すると。
「……『呪いの手紙』?」
「そうだ」
いや、そう書かれてるだけじゃん。まさか本当に呪われるとか思ってるの?
…恐る恐る顔を上げる。
バカは、口に出すのもおぞましいというような顔ですごく緊迫しているようだった。
こいつ………筋金入りのバカだ……!
僕は魂を削ぎとられたような気分になった。
「どうすればいいリドル…!
『この手紙を読んだ者は3日以内に10人のお友達にこれと同じ手紙を送らなければいけない。もしルールを破れば貴方は一生カルシファーに会えない体になります』と書いてあるのだ!
俺様のカルシファーに頼んでマグルを殲滅しちゃうぞ作戦が水の泡になってしまう…!」
「仕事放って君そんな下らない計画練ってたの?
とりあえず君にカカシになる呪いでもかけてあげようか?渋谷のスクランブル交差点の中心にでも放置してきてあげるよ」
「困ったぞ……!俺様には部下はいても友達はいない……!」
「華麗にスルーしやがったね。てゆーかそういう自覚あったんだ」
「…ここは激しく不本意だが、アルファードらへんに送りつけるしか…」
「やめて。あの万年発情犬をここに降臨させるのだけはやめて」
バカのことだ、うっかり差出人の自分の名前を書いてしまってアルファードに友達だと思われているように勘違いさせてしまうに違いない。
あのバカ二号をここに呼びよせるのだけはゴメンだ。
このままこいつを放置してしまうととんでもない人間に手紙を送ってしまうような気がしてならないので、慌てて解決策を提案する。
「自分の部下を友達だって前提にすればいいじゃない。それなりに長い付き合いのやつもいるんだからさ」
「…………そうか?」
「そうだよ。ほら、さっさと書いちゃいなよ」
アクシオで手紙と便箋のセットを呼び寄せると、向かいに椅子を出現させて書くように促す。
羽ペンを貸してやると、バカはガリガリ見本を見ながら書き始めた。
はたから見ると全く世間から恐れられる闇の帝王に見えない。
僕は内心溜め息をついた。
(なんでこんなに違っちゃったのかなー…)
学生のころまでは全く同じだったはずなんだ。
変化が出てきたのはアリスを拾ったころくらい、か?
かくいう自分もあまり人のことは言えないので口には出さないが、人とは変化するものなんだね、としみじみ思ってしまう。
でもこんなんが未来の僕ってすんごく嫌。
「リドル!一通書けたぞ!今すぐ梟便に出してきてくれ!」
そう言って手渡された手紙には『リドルへ』なんて書かれていたので思わずバリッと破いてしまった。
「何故破くんだ」
「ざっけんな。」
その後しばらく死の呪文の飛び交う大喧嘩に発展してしまい、屋敷が半壊するころには書類のことも手紙のこともすっかり忘れてしまった。
END
++++++++++++++++++
珍しく上様+リドル夢。
同一人物なのにオカンとお騒がせ息子みたいな立場になっているのは何でだろう。
後日呪いの手紙を出した張本人であるシークの元にも上様から呪いの手紙が届いてその日シークは大爆笑的な(笑)
ちなみにカルシファーってハウルネタですよ。
ジ○リジブ○(笑)
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