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習作(消火器)
後書き
私は作家志望でも何でもありませんが、お話を書くことが好きで此処に所属しているので、今回は思い切って趣味に沿って、自分が面白いと思うものを書くことにしました。
元々、私はグリム童話が好きです。ペローやアンデルセンより、グリムが一番好きでした。中学生の頃には、自由研究で扱ったりもしました。グリム童話全集がどうしても欲しくて、その口実に始めた研究でしたが、今も時々その手の本を読んだりします。
そして、最近、『愛蔵版 グリムの昔話』(F・ホフマン編・大塚勇三 訳/福音館書店/絶版?)を買い求め、読み直したのを機に、何かグリムに関するお話を一つと思って、此れを書きました。
「白雪姫」自体は特に好きではないのですが(「かえるの王様 または鉄のハインリッヒ」と「つぐみのひげの王様」が個人的に一番好きです。ハインリッヒも凄く可愛いんですけれども)、あの僅か数行だけ登場する狩人が最も妄想し甲斐があると思ったのです。
悪い女王は後で騙されたのを知った訳ですが、騙した狩人がどうなったのか、何の記述もありません。女王が報復に何かしたとも、狩人が遠くへ逃げたとも、グリム童話集初版から決定版(第七版)まで、何の描写もないのです。
特に今回、何か教訓的な意味合いは全く込めていません。
しかし、彼もまた人間として何かしら葛藤があったんだろうなーとか勝手に想像しています。その辺りをじっくり書いてみたかったのです。また、童話は最低限しか語りませんが、個人的には彼には生きていてほしいです。因みに、何故かロリコン風味の狩人に仕上がっているのは貴方の気のせいです。(某名優さんのラブソングをBGMに書いた所為かと…。)
残酷描写だけを強調した近年の悪意ある改変を離れ、出来るだけ原作を壊さず、「原作の数行を一篇の物語に引き伸ばす」だけに留めて書いたつもりです。勿論、原作だけでは狩人に関する描写があまりにも少な過ぎるので、設定など割と大幅に捏造も交えています。しかし、本来の原作の基本設定には、一部の台詞を除いて殆ど忠実に従っています。
個人趣味に大きく走っていますが、読んで下さった方がおられましたら嬉しいです。

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あきゅろす。
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