将 一緒。
撮影のたびにヘアメイクをしてくれる名前ちゃん。こっちもあっちも仕事だから当たり前なんだけど。
まぁ、顔を合わせる事は多いし、話してみると良い子で楽しい。
しっかりしてるところもあれば、年下ということもあって可愛いところもある。
「将君、髪染め直した?」
「うん。そろそろ髪も伸びてきたから切るついでに」
名前ちゃんと会うのは2週間ぶり。
髪染めたことに気付いてもらえて、何だか嬉しかった。
別に…その………変な意味じゃないと思う!!
「あたしも髪染めようかなーって思ってとこなの」
「何色にするの?」
「何色が似合うかな?」
そうきたか!質問を質問で返すとは……お主、やりおるのぉ。
俺も反撃してやるさ。
「しr…」
「変な色は言わないでね」
笑顔が恐い。とある事務所の先輩を思い出してしまった。
「………もう、普通の色しかないよね」
白っていう事すら出来なかった俺って何。。。
「別に変な色とは言ってないよ、将君」
そう言いながらも、名前ちゃんは俺の髪をセットしていく。
もうちょっとしたら完了ってとこ。
「将君はその色凄く似合ってるよね」
鏡越しに見た名前ちゃんは俺の髪を見ながら微笑んでいた。
「はい!完了!」
「名前ちゃん!あのさ…その、じゃあさ!同じ色にしない!?名前ちゃんも似合うと思うよ!」
俺の提案に、少し困った表情をする。
「嫌じゃない?自分と同じ色にされて」
「ぜんっぜん!撮影終わったら、いきつけのサロン教えるから!じゃ、行って来ます!!」
手を振って見送る名前ちゃんに、俺も手を振ってスタジオに行く。
俺色に染める………なんて普通に言うと気持ち悪いから言わないけど。
でも、同じ髪色にしてくれたら何か嬉しいって思っちゃうな。
「お疲れー、将君」
「おぅ!そうだ、この後って名前ちゃん仕事ある?」
一応、聞いとく。
「片付け手伝うくらいだから、30分ぐらいで終わると思うよ」
「ほんと!?じゃ、終わるまで待ってる!」
30分後……
「仕事おわりましたー!」
「よし!じゃ、ご案内いたしましょう」
「ねぇ、そのサロンって料金いくら?」
「俺が払ってあげるよ。いつも俺の髪型かっこよくしてくれて、なおかつ話し相手になってくれてるじゃん?」
「……そう?ありがと」
ちょっと顔が赤く見えたのは気のせいじゃないと思いたい。
俺と名前ちゃんはヘアサロンに行った。基本的に予約制だけど、俺が一緒だと通してくれた。
仲良しの美容師さんに俺と同じ色にしてほしいと言い、俺は椅子に座って待った。
雑誌を4冊ほど読み終わった頃、名前ちゃんがやってきた。
俺と同じ色になって。
「染めてきたよー。似合う?」
「うん!すっごい似合ってる」
次の日も同じスタジオでの撮影。同じヘアメイクさん。つまり名前ちゃんな訳だけど。
結構、目だったらしいね。メンバー曰く。「同じ色の髪した男と女が一緒にいたら目立つに決まってるだろーが」
って虎さんに言われてしまいました。
ま、それも狙ってたみたいな。
FIN
*
この前、↑のお二人みたいに同じ髪色で、しかも染めた時期も同じと伺えるカップル見ましたが、、、、以外と目立つw
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