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「毎年、生徒会でも出し物をやらねえとなんねえんだが…今年は喫茶をやるんだ」


「で、おまえにはそこの店番を任せる」


「み、店番…まさかコレ着て?」


意味がわからない。


「そういうことだ。その方が、あの瀬川がってんで客が来るんじゃねえかっていう生徒会の総意だ。メイド服は俺の趣味だがなあ。くく」


「…というわけだ。着替えてこい」



…と、いうわけで、俺は今メイド服を着ている。
いやいやどういうわけだよ、というツッコミは受け付けていない。何故なら俺にもよくわからねぇから。


「ははは!」


んで、着替えた俺を指差して笑う酷すぎる二人組。ドSにもほどがある。


「…もう脱いでいいか?」


まず男だし、それなりに身長があるし、絶望的に似合わねぇ。それでも顔が可愛けりゃまだ救いもあるが、そんなこともねぇ。しかも詰襟じゃねぇから普通に見えてる赤い首輪。

笑いたくなる気持ちがわからねぇでもないけど、自分で着せたんだろうがと言いたい。


「っぶ、くく、だーめだ。なあ陽?」


「っくく、あぁだめだ」


あーあー笑ってる。
すっっげぇいい顔で笑ってる。
最初は疑問だったけどやっぱこいつらは仲いい。もうわかった。そっくりだ。


「…は、大丈夫だ。基本はおまえは仕事はない。生徒会の出し物は毎年厄介な輩が来るからな。番犬だと思え」


「厄介な輩って…」


「ま、他校の不良やらうちの高校の不良やらだな。おまえがいれば大丈夫だろ」


「ちょ、」


待ってくれ。他校とうちの不良?そいつらに俺はこの格好で会うのか?


「番犬なら学ランでいいだろ!」


意味がわからねぇだろ!?なんで不良とケンカするかもしんねぇのに俺はメイド服着てんだよ!しかも結構な確率で知り合いだよ俺は!




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あきゅろす。
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