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2※
「ん、…、はぁ」


甲に押し付けてた唇を滑らせて、親指から順に口に含んでいく。


指のすき間も、爪も、隅々まで。


ただそれだけで気持ちは更に高ぶり、安里を見つめる視界がぼやけた。


「やらしーい顔。今までおまえが殴ってきた奴らに見せてやりてぇな」


ククッと笑うその低い声さえ快感に繋がる。


こんな惨めな状況見られたくねぇけど、安里が本気でそれを命じたら俺はきっと言いなりになるんだろうな。


ぼんやりと見つめる俺に見せつけるように、ペロ、と安里の赤い舌がその上唇を舐めた。


扇情的なその光景に喉が鳴る。


あぁキスしたい。


けどキスなんかしたら蹴られてもうここには入れてもらえないかもしれない。


「ん…安里…っふ、」


口寂しさをごまかすように足の指に舌を這わせる。


部屋にぴちゃぴちゃと水音が響いて、聴覚的にもやばい。


じっと俺を見ている安里の表情も少し熱っぽくなって、感じてんのかくすぐったいのかはわからねぇけど、その表情の色っぽさはちょっと反則。


腰に神経が集中してく。


頭は白くなり、握っている手から自分の拍動が伝わる。


…この感じは、かなり、やばい。


「…っあ、…も、やば…っ」


ギリギリまで近づいてる射精感に、俺は初めて安里から目を離して、きつく閉じた。


「海斗」


「へっ」


いきなり名前呼ばれた隙に安里の足が舌から離れていって、驚いて目を開いたら。


「…っう、わ」


グイ、と肩を押されて、力が抜けた俺の体はアッサリと床に倒れた。


握ってたものから手が離れて、イく寸前だったのに刺激を失ってしまう。


「…ッてぇ…、安里…?」


呻きながら床に頭をつけて見上げる俺の前に、俺に覆いかぶさっている安里の顔が間近に現れる。


そしてその至近距離でまた、ふ、と見とれるほど綺麗な笑顔。


それだけでイきそうになってさすがにそれはアレだから必死で堪えていると、安里が視界から消えて。


「!!??」


次の瞬間ズキッと腰にきた快感。


なにがおこったかわからないくらいに強烈な快感が走った一瞬のあと、俺は安里の口の中に射精していた。


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