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オレにさわるな!!
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「アイツが問題起こさないって分かってたからな……」

「?」

ボソリ呟かレた尾花沢の言葉に、疑問が過る。
一体どういう意味だ?アイツ?大地のコト、か?

「アイツの気持ちが分かったからな。問題無しってことでお前にも特に言わなかった」

ドキッとシた。アイツが大地のコトだと仮定すると、アイツの気持ちってのはつまり―――。

「……何で、オマエがそんなコト知ってンだよ」

尾花沢が全てを知ってイると言うコトに一抹の居心地の悪さを感じてシまう。恥かしいとイうか、何とイうか、複雑な気持ちだ。
オレでさえ、大地の口から告げらレそうにナって知ったってノに、赤の他人でアる筈のオマエが何故そンなコト知ってヤがるんだ。

「弟から聞いてないのか?俺ら、メールしあってんの」

「ハアァ?」

つまり、何だ、メル友ってコトか?
何で尾花沢と大地が?てか、何時の間に?
オレの知らぬ間に、ナニしてンだコイツら。

「赤羽家の動向を知るのにも、お前の弟から情報を貰ってたんだよ。でこっちからは、お前の情報を渡してな」

水面下でそンなコトをシていたとは驚きでアる。
確かに必要なコトかもシれないが、その報酬として自分の情報が流さレてるのを考えるとイイ気はシない。

「情報っても、元気そうだとか今日もサボってたとかそんなもんだぞ。向こうから頻りにお前の近況を聞いてきてな」

「……………」

まあ、コレでどうして尾花沢が大地の事情に詳しいノか分かった。
そうか……ソうだったノか……。

畑との行為の余韻もアり、コノ遣り取りにスッカリ疲れてシまったオレは会長の椅子に腰掛ける。ソんなオレを一瞥すると、尾花沢は生徒会室を出て行った。恐らく職員室へと向かうノだろう。

漸く1人の空間を手に入れ、オレは目の前の机に身体を凭れさセた。疲れた。授業がカッタルイ。でも、ココまで来てサボるのも馬鹿臭い。折角学校に出てキたのだから、休むのも癪に障る。仕方ナイ、朝礼が始まる前に教室に戻るかと椅子から立ち上がると、制服のポケットから一枚の紙が落ちてキた。何か入れてアったかと、身を屈め、ソノ紙を拾って見てみると、紙面にはメールアドレスと短い言葉が書かレてあった。

弟として、兄さんを慕うのだけは許して下さい―――大地。

ふと、昨日の大地との遣り取りを思い出す。
あの時に大地がオレのポケットに忍ばセたのだろう。

仕方が無い。メールしてヤるか。
兄弟としての交流を選択した大地に、オレは兄として返してヤる必要がアるだろう。
そうだな、まずはオレのコトを尾花沢に聞くコトを辞めるようにメールしておくか。

気が付けば、口元に笑みが浮かんでイた。
今日の昼休みにでも、畑と喋りナがらメールでも打ってみよう。
あの時、言葉に出来なかった問いの答えと一緒に。





fin








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あきゅろす。
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