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藤(夢)
甘く溺れて、溺れて溶けて(銀森裏夢)
※裏夢
※銀&森夢というよりは、銀森夢
※銀森表現あり、3人仲良し



このまま3人溶けてしまって、1つになってしまえればいいのに、そんなバカなこと考えを振り払うことができずに、オレは溺れた。

事の発端は珍しく、銀さんがお酒を振舞ってくれたことだった。大きな仕事が片付いたからと、オレと彼女と三人で家で飲み明かそうということになった。それ自体、何も珍しいことではない。巽さんや安田さんがよく家に押しかけて、酒を飲み交わすことはよくあることだ。ただ1つ、普段と変わっていたことは、銀さんが珍しくカクテルを振舞ってくれたことだ。普段は高級なワインやウィスキーだったり、とにかく銀さん自らカクテルを作ってくれることは、オレが来てから初めてだったように思う。なんていう名前だったのか、何を混ぜていたのか、彼女は熱心に聴いていたけど、オレはよく覚えていない。ただ、銀さんが銀色のシェイカーを振る姿は本当に絵になっていて、同性のオレから見ても憧れでかっこよくて、見とれてしまうものだった。

ついつい飲みすぎてしまった、そう思う頃には、彼女はとっくに酔っ払ってしまっていて、銀さんの隣でとろんとした目で座っていた。

「・・・熱い」
「あぁ、俺も熱い」

なんて、涼しい顔で銀さんが言いながら、彼女をそっと膝上に座らせた。対面には俺がいるのに、彼女は銀さんに抱きついていて、汗ばんだ体を銀さんに預けている。片手にはウィスキーを、反対で彼女を抱きしめる銀さんは、オレを見て小さく笑った。何事かと眉をひそめるよりも早く、オレの耳に小さくて熱い吐息が届いた。

「ふっ・・・んぅ・・・」

ぞくり、と背筋に走るのは、甘くて心地よいものだった。彼女は銀さんにしがみつきながら悩ましげに悶えている。よく見れば、意地の悪い銀さんが膝で彼女を揺らしているではないか。ごくり、と大袈裟なくらいに音を立てて唾を飲み込んだオレも、きっともう酔ってしまっていたのだろう。再度銀さんを見れば、羨ましいか?こっちに来いよ、そうその目は言っているような気がした。

「っ・・・」

黙って見ているなんてできなくて、オレは堪らずソファーの隣に乱暴に座った。衝撃が彼女に伝わって、また刺激に変わり、声が漏れた。

「っんぁ・・・」
「なに、してるんですかっ・・・」

咎めるような台詞が口をついたが、本心は彼女に触れたくて堪らない。銀さんもそんなオレの心がわかっているのか、ふふっ、と笑うだけで何も言わなかった。

「あつい・・・」
「ここで、脱いでいいんだぜ?」
「・・・そ、う・・・?」

おぼつかない手付きで服を脱ぎだす彼女。そんな彼女を間近で観賞しながら、銀さんはくいっとお酒を口に含んで、おもむろに口付けた。口の端からぽたぽたと高級なお酒が零れていくが、彼女は絡まる舌と濃厚なアルコールでそれどころではなかった。くちゅりくちゅりと熱い口付けを目の当たりにして黙ってなんて見ていられない。息苦しさで涙を零す彼女を、銀さんから無理矢理引き離した。

「ふぇっ・・・あっ?!」

銀さんに見せ付けるように彼女を自分に寄りかからせて後ろから抱きしめる。ズボンのチャックを下ろしても彼女は暴れることはしなかった。ズボンを中途半端に下ろして下着の上から軽く撫でれば、そこはもう熱く湿っていた。

「ゃ、やめ・・・」

弱弱しく反対してもきっと身体は期待している、オレのように。下着の上から愛撫を続ければ、彼女は身体を捩って逃れようとしていた。かぷりと首筋に噛み付けば、驚いたのか一際高く啼いてさらに高揚していく。

「若いねぇ・・・」
「っ、あんたがっ・・・!」

あんたが全部、悪いんだろ、なんて、すごい責任転換だと思う。けれど、今更この熱を篭らせたまま引き下がれるほど、オレは聖人ではなかったので、そのまま貪るように彼女に触れ続けた。銀さんもそっと近付いて、それから頭を押さえつけて彼女に口付ける。なぜか銀さんの片手がオレの身体を滑るように撫でて、オレまで声を上げそうになった。耳元で聞こえる荒い息に、下着をずらして挿れたオレの指がぐじょぐじょに濡れたそこを弄り続け、さらに銀さんがオレを煽る。どこからどこまでがオレがしていて、どこからどこまでがオレがされているのか。熱気と酒気にやられてもうわからない。

攪拌されて、混ざり合って、3人このまま溶けてしまえばいいのに。先程の鮮やかな色水のように綺麗な色に混ざればいいのに。そんな馬鹿なことをオレは思って、ただただ酔って溺れていく。

「ふ・・・!んぁっ・・・!」
「ぁ・・・!っく・・・!」

後ろ向きなまま、彼女のナカに昂ぶったモノを突っ込めば、濡れていたおかげですんなり受け入れられた。

「ずるいじゃねえか」
「なに、言ってっ・・・」
「んぐっ!」

一足先に行為を進めてしまったのを見て、銀さんも彼女の口に自身を舐めるようにと銜えさせた。ソファーに上がって無茶な体勢だな、とオレは思ったけどその瞬間に彼女のナカがきゅっと締まったものだから、もっていかれないように眉を顰めて力を込めた。銀さんの身体まで密着してきて本当にそこは蒸し風呂のように熱かった。

「ん、んっ、んぅっ!!」
「出るっ・・・っく」

しまった、と思ったときには彼女のナカに注ぎ込んでしまった後で、射精後の脱力感と後悔がいっぺんに襲ってきた。彼女は小さく首を振ったようにも見えたけど、それは口内を犯している銀さんが揺らしただけかもしれない。

「っ、出すぞ・・・!」

てっきり彼女の口にかと思って油断していたオレは、銀さんの精液をもろに浴びて、むせ返った。

「な、に、するんですか・・・!」
「はっ・・・彼女とお揃いにしてやったんだよ・・・」

見れば彼女の顔にも白い液がかかっていて、涙と合わさって酷い有様だった。それでもその顔はオレをさらに興奮させるには十分すぎたけれど。出したばかりだというのにまた篭っていく自分の熱を抑えられずに体位を変えようとぐったりした彼女を下ろせば、銀さんに止められた。もう満足したとでも言うのだろうか。けど、聞こえた言葉は、オレを止める言葉ではなかった。

「交代だ、森田」

結局狭いソファーから転がるように崩れ落ちて、高級なカーペットの上で高級とは言い難い行為に明け暮れる。縺れるように絡み合って言葉にならない声が上がった。下から銀さんに突き上げられて、胸は後ろからオレに弄られ続けて、銀さんの上で彼女は喘ぎ続ける。

「あぁ、んああっ、ぎん・・・さ・・・!てつ・・・!」
「んぁ・・・や、めろっつってんだろ・・・つ・・・!」
「あん?は、興奮してるのはそっち、だろっ・・・!」

そして、なぜか、オレは銀さんに股間を足で弄られてる。膝で、かと思えば白い足で、彼女を揺らしながら器用にオレに快感をもたらしていく。悔しいかな、オレは反応してしまってぽたぽたと高級なカーペットに汗以外の染みを残してしまっている。

「も、むぃ、むりぃっ・・・!い、あぁぁっ」

ぐったりと彼女が意識を飛ばして、倒れかけたところを、オレが抱きとめて、ようやく終わるかに思えた。そっと彼女をソファーに寝かせて、ふと銀さんの方を向けば、お互いに抱えたままの熱が一欠けら。

「どうすんだ、それ」
「・・・銀さんこそ・・・」

結局、なし崩し的にオレが女役にされて、ようやく幕を閉じることとなった。

仲良く3人川の字になって広いベッドに寝転がる。その頃にはオレも体力の限界で眠りの世界にすぐに引き込まれそうになる。小さな彼女の向こうには銀さんが見えて、彼もぴったりくっついて寝ているのが、目を閉じる前に見えた。結局三人が混じりあって一つになるなんてことは現実にはありえないわけだけど、この熱を、体温を、共有することが出来ることは、とても幸せなことなのだと、オレは満たされながら眠りに就いた。





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あきゅろす。
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