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ありがとう
第2話

「でさー、」

週学活と清掃も終わり
2人で揚げパン屋に向かう

「おじさんまってるかなー」

「さーねー」

トボトボと制服のまま
揚げパン屋に続く急で長い坂を登る2人

「この坂が嫌だよなー」

拓が坂の半分くらいまで来たところで
美優に愚痴り始める

「だねえ・・
 でも揚げたてのあの揚げパンを
 坂を登ったっていう達成感に浸って食べるのも
 おいしさの秘訣なのかもね」

少し得意げに美優は言った

「美優いい事いうー!!」

目をきらきらさせて、拓は美優をみつめる

「・・・あほ?」

くだらないやりとりをしていると、
坂のてっぺんにある揚げパン屋が見えてくる
 
「おじさーん!!」

拓が揚げパン屋のおじさんに向かって
大きく、思いっきり手を振る

揚げパン屋のおじさんは少しキョロキョロした後
2人のほうを向いて
大きく手を振り返した

美優と拓は揚げパン屋の前まで走って行った

「おー!拓に美優ちゃんじゃないか
 久しぶりだなー 待ってだぞ!!」

おじさんは調理用の手袋を外し
2人の頭をなでた

その瞬間に揚げパンの甘いにおいが漂ってきた

「ほらー!やっぱ待ってたって!」

ものすごい笑顔で美優に言う拓

「・・ハイハイ、おじさん、
 モカ1つちょうだい!」

「俺きなこにクリームトッピングしてー!」

2人は興奮して、おじさんに注文して
お金を差し出す

「あいよー、」

おじさんは調理用の手袋をはめなおして
2人の注文した揚げパンをさっさと作る

「ハイ、揚げたてだから火傷しないようにね」

美優と拓はおじさんに揚げパンをもらうと
早速かぶりつく

「・・・おいし〜〜〜〜」

「ちょー幸せ

2人の満面の笑みに、おじさんも嬉しそうに笑う

「そう言ってくれると嬉しいよ」

2人はしばらく
揚げパンを食べながらおじさんと話した後
坂をおり、家に帰った


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あきゅろす。
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