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小説
17
学園の殆どの生徒は妖精も精霊も見えない。
それは何故なのか、ナティルは考えたことも無かったが、精霊と契約すると今まで見えなかった人物でも、妖精や精霊が見えるようになる

学園の教師はほぼ全員が精霊と契約しており、彼の言う事が真実だと知っているはずだが誰も彼の意見を正しいと、庇護してやらなかったのだろうか。

「精霊と契約すると見えんの?俺、契約してねぇのに…なんで見えるんだろ…」

「残念ながら私の専門外ですので…」

冷たいとも取れる言い方でナティルが答えるもヴァーハイトは気にした様子はない。
むしろ分かってるとでも言うように手をひらひらと振って妖精たちに心配をかけまいとするように優しく笑っていた。

「あぁ、いいよ、お前らのせいじゃないって。…俺が変なんだよな」

きっと本当はとても優しい心の持ち主なのだろう
とナティルは自分の中の生徒名簿の中にそっと書き加え
「妖精が見えるのも、私は立派な特技だと思いますよ。
何故…他の先生方が貴方を擁護しないのかは分かりませんが」



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