運動会アフター1
「ちょっとぉ〜! 何一人で窓の外なんか眺めて黄昏れてんのょ場が白けるじゃあなぁい!」
「うわっ!? ちょっ!? 会長! いきなり抱き着かないで下さいよ!」
見事男女二人三脚スウェーデンリレーで勝利をおさめ、運動会は総合優勝、完全なる大団円を奪取した我らが生徒会。
そのエンディングは、教師陣が打ち上げに出かけたのをいいことに生徒会もまた、夜を徹しての祝勝会。
またの名をどんちゃん騒ぎ、いわゆるミレイ会長の「朝までオールナイト・アッシュフォード」。
今回一番頑張ったのは策略に策略を巡らせたルルーシュと、超人的体力で出場制限をものともせず大活躍のスザクだろうが、一番楽しんだのは誰かと言えば、やっぱり会長であることは疑いようもない。
「いーじゃんいーじゃん折角のお祝いなんだしぃ〜? 無礼講無礼講ぅ〜」
「ひぃ! だからといって人の胸を揉まないで下さいっ! 無礼講は普通下々がはたらくものでは……ぎゃあ!」
いじりの見境をなくす会長に身体をよじってひねって抵抗を試みるも、上気した顔はますます赤くなるばかり……ってあれ、もしかして。
「会長まさかアルコール……!?」
「えへへ〜みんなでちょ〜っとだけ開けちゃったぁ! うふふ。
それにしてもええ乳しとるのぅ〜触りたくなっちゃうのぅ〜」
「ちょっとで親父程の酔っ払いぶりになれるなんて流石……絶対ちょっとじゃないですよね!?
いやーっ! 服の中に入ってこないでー!」
「うふふ〜かわいいのぉ…………今日は、色々とごめんねぇ」
完全にセクハラモードの会長が急にしおらしく謝罪の言葉を口にしたと思えば、今度はぎゅうっと首をしめられる……いや、抱き着かれる。
むぐぐ、苦しいです。
「ぐ……、なんのことですか会長」
「ルルーシュのことよぉ、あいつと色々と迷惑かけちゃって……ごめんね」
「……わかってますよ、くっつけようとして下さったんですよね、ルルーシュと」
まぁ色々と大変でしたけど、面白かったこともあったわけで、別に気にしてはいませんよ、別に!
「本当ぅ! そう言ってもらえると思ってたわぁ! それでねそれでね」
会長の調子はぽんぽん変わる。
スイッチを押したようにまたいきなり明るくなったものだから、ああまた何かやらかしましたね悪い予感がする。
「生徒会が自己消化することになったご奉仕券、まるっとルルーシュにあげちったから!」
「!!!」
「気をつけなさいよぅ、酒に酔った勢いで夜の大運動会☆なんか要求されちゃったら大変ねぇ!」
「……夜の?」
夜の運動会。
「〜〜〜〜〜〜〜!!
会長!!
もう我慢なりません!! 勢いとはいえ、発想がおげひんです!!
破廉恥です!!
生かしておいたらアッシュフォードの風紀が……ッ!」
「きゃはっ、痛い痛い、痛いったらも〜!」
「……相変わらず何をじゃれついてるんですか、会長、名前」
「ルルーシュ……」
「名前、ちょっと来い、話がある」
「え、うん、いいけど……あのさ、その前に、ルルーシュ」
「何だ?」
「素面だよね?」
「は?」
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