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Only in it
大きなケーキも高価なプレゼントも何も、何もいらないから、ただ、ただ


少しゴツゴツとした、だけどとても綺麗なその手が大好きでそっと絡め取る様に繋いで彼に背を預ける

周囲に広がる彼と彼のコロンに包まれれば自然と安心して、何時もいろんな事に気を回しすぎて強張っている頬も自然と緩んでくるのだから、ホント彼は不思議な人だと思う

「なぁ、ヒロホントに何もいらんの?」
「ええ、今日はずっとこうして側にいて下さるだけでとても嬉しいです」

誕生日には何が欲しい?そう彼に聞かれて何もいらないからずっと側にいて下さい、そう告げたのは最近の事、その言葉に彼は一緒にいるのは当たり前だと言って更に欲しいモノは無いかと告げられたのだけれど、私はもうその彼の言葉だけでとても幸せで嬉しくて仕方がなかった、彼は折角お前さんの為に小遣い貯めたんにぃなんて唇を尖らせていたけれど

でも一緒にいる事が当たり前だなんて、それ程幸せな事など無いのだから

「本当に私はアナタと居れるだけで幸せなんですよ」
「そんなん俺だって一緒じゃ、おまんがおるだけでいい」

そう言ってギュッと抱き締められればホント、涙が溢れそうなくらい嬉しかった

「有難うございます仁王君」
「アホ、お礼言うんは俺ん方じゃろが…俺と一緒に居ってくれて有難な、ヒロお誕生日おめでとうさん、愛しとるよ」

お祝いの言葉と軽いキスを一つ

大きなケーキも高価なプレゼントも何も、何もいらないからただ、ただ君と居られるそれだけで

「有難うございます、私も愛してます」

本当に、本当に幸せなのです



End

(誕生日おめでとう!柳生(^^))


あきゅろす。
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