07
「あ、はいはいこちらこそよろしく─…
って、あれ!? あれれ!? ひ、ひひヒロくんだよね? 私希未、小柳希未(こやなぎ・のぞみ)! 覚えてるねえ覚えてる?」
期待と不安が入り交じった視線。
興奮しているのか、絹のように滑らかな頬はほんのり赤く蒸気している。そうまるで、林檎みたいに。
厄介なことに、どうやらそれは俺にも伝染してしまったらしく。
静かな学習室には、真っ赤に熟れた林檎がふたつ。
「ふはっ そんなに必死にならなくてもちゃんと覚えてるよ。お久しぶりだねノンちゃん」
「う… うん! お久しぶり! 元気だった!?」
きっとそれは、愛情という極上の甘い蜜を育てることでしょう。
愛してくれよと、もっと綺麗に赤く染まるでしょう。
「うん、元気元気。ノンちゃんは─…聞かなくても大丈夫そうだね」
「む! ちょっと何よそれーひどくない!?」
まあ、約束を思い出してもらうのは
もう少し先でもいいかな、なんて。
今は俺のこと、覚えててくれたことにひたすら感謝。
…『ありがとう』だなんて、こっ恥ずかしい言葉は、まだ言うつもりはないけれど。
アップル・シンドローム
(ノンちゃんねー大きくなったら、ヒロくんのお嫁さんになる!)
(うん! じゃあボクはノンちゃんの旦那さまね!)
収穫は、もう少し先。
−−−−−−−−−−−
君に賭けた結末。さま提出
お題 「Do you remember me?」
何だかもう最初から最後までぐだぐだなお話でごめんなさい! お題からだいぶ脱線しちゃってますよね(´Д`) すすすいませんですーっ!
ではでは、こんな駄文に最後まで根気強くお付き合いいただき、どうもでした。
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