俺の休日
今日は休日。
いつもうるさいチビ達は母さんと買い物。リボーンは帰国中。
珍しく静かな休日に俺は本を読んでいた。探していた本が手に入り、ゆっくり読むのに最高の日だ。
夢中になって読んでいると、いつの間に来たのか、ツナが俺から本を取り上げ、目の前に立っていた。
「ツナ、本返せ」
「ヤダ! だって、オレがつまんないんだもん」
何だ、その理由は。
いつもなら俺は読むのを諦めるが、今日は違う。
「今いい所なんだ、だから返せ!」
少し強めに言ってしまった。はっ、としてツナを見ると、涙を目に溜めていた。
「…綱吉はオレなんかより、本が好きなんだ…」
今にも零れそうなツナの涙。それを見て、慌てて言葉を紡ぎ出す。
「違う! ツナの方が好きだ!」
そこまで言うと、先程の涙はどこへ。
目の前には可愛いらしく笑うツナ。その笑顔が黒く見えるのは何故だろう。
「そっかぁ〜、それならオレと遊んだ方が楽しいよね?」
疑問系なのに有無を言わせない強制的な言葉。
いつからこんなに黒い弟になってしまったんだろう。
…リボーンか
そう無理矢理、結論付ける。
そして、今日もまた俺の休日がなくなっていく。
ああ、誰か、俺に静かな休日をください。
〜fin〜
無料HPエムペ!