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Luke + Guy
憎むべきは世界か、己か
障気中和時の話。久々の短文。くっそシリアスです。突然始まって終わります。




どうしてあいつが死ななければならない。世界中幸せにしろと言ったが、こんな形でしてほしかったわけじゃなかった。こんなはずじゃなかったのに。
ティアが震え、悲痛な声を上げてルークに駆け寄る。駆け寄ろうとする彼女の両肩を掴み、押し止めた。今すぐにでもあいつを止めたいと、死なせたくないという俺の思いも、今にもルークに駆け寄ってしまいそうな足も、全て一緒に。ルークの決意を無駄にしないためにも。ルークの意志を汲むためにも。
両手が震え、胸が軋む。自分の意思と反する行動に。頭の中で警鐘がけたたましく鳴り響く。心が叫ぶ。逃げてくれ、生きてくれと。それでも、ルークは逃げなかったのだ。
そうして俺が、背中で受け止めたあいつの言葉は。

「ガイ、ありがとう…」

ルークのか細いたった一言で、感情が爆発してしまいそうになる。怒りと悲しみ、嘆き、全てが。
そんなことを言わないでくれ。俺はお前を救えなかった、助けられなかったんだ。止められなかった。我が身を裂く恐怖に声を震わす優しいお前は、俺たちが生きる世界を選んだ。

「馬鹿野郎が…!」

そう、ルークと自分に、そして世界に吐き捨てた。









色々書くと内容めちゃくちゃになりそうだったんで短文に。障気中和イベントを思い返したら浮かんだ話でした。
ガイの「馬鹿野郎が」って一言に全てが詰まってると思うんです。背中であのたった一言を受け止めたガイはどんな気持ちだったんだろうかと思うとつらお_(´、3」∠ )_
2013.3.17


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