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小説
卒業式@(↑の続き)

校内に鐘が鳴り響き、女子に通行を妨げられていた他の男子たちも無事席に着いたようで、

このままでは鐘が鳴る時間の近くに教室を見に来た女子生徒に見つかってしまうと思い、ツナ・山本・獄寺は、時間ギリギリまで屋上に避難することにしたのだ。


───もちろんちゃんと外から開かないようにして。(獄寺が色々使えるからと針金を持っていた)


「はぁ〜、もうここからこの景色を見て飯を食うことは出来ねーんだな〜」
いつになく山本は寂しそうにフェンスに寄りかかった
「そうだよね〜、3年なんてあっという間…って程軽いもんじゃなかったけど、毎日がドタバタ騒ぎで、濃すぎて、楽しかった!」
「オレも10代目と過ごせて楽しかったっス!」
「おいおいオレは?」
「ああ?山本はオマケだ。オマケ」
「ええ〜?それはねぇよ獄寺〜」
「なっ!オレの肩を肘置きにすんじゃねぇ!」
もう見慣れたこの景色
もう過ごせないここでの時間

込み上げる気持ち。
感謝の思い。


「あのさ…


オレ、


ほんとに楽しかった。


ありがとう。山本、獄寺君」


ああ、涙が出てきそうだ
まだ卒業してないのに、高校だって一緒なのに

それでも並中はオレを変えてくれた場所だから

滲んできた涙を見られたくなくて誤魔化すように上を向いて「い…いい天気だよねっ」と袖で目をこすった


ガシャン───


そっと、ツナの両脇に二人が並んだ
見れば穏やかな笑顔


「オレこそサンキューな!ツナ!オレもさいっこーの3年間だったぜ!」
「オレより先に言うんじゃねーよ野球バカ。オレも今まで生きてきた中でこの3年間は忘れがたい思い出ばっかりです」

ずっと一緒にいたいと思う友達
始まりの場所。


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あきゅろす。
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