31.薔薇が紅いのは、/hackS/司


―……深夜0時、自室。
目が冴えた。
闇の中、時計の針が進む音しかしない。

寝る前にやっていた、携帯ゲーム機が真横に転がっていた。
○ボタンを押すと、液晶に明かりがついた。
音声が流れ出す……――


『……から、ユーリがいると幸せな気持ちになるよ。もっともっと一緒にいたいと思う』

『でも、私のこの想いは友達の感情だけじゃないの。それはきっと叶わない想い』


画面の中の少女は悲しそうに笑っている。
更に○ボタンを押して、話を進める。


『私、貴女のことが好きなの!! 屋上で泣いてる私を励ましてくれた時から、ずっとずっと。でも言えなくて、辛くて。許されないってわかってるから、悲しくて……』

『でも、ユーリがもし……もし私のことを許してくれるなら、これからも傍にいてほしい。駄目かな?』


*彼女の想いに応えますか?
 私も好きだった
 はぐらかす


ピピピ……
横にある携帯電話が鳴った。
ディスプレイには『着信:荘司杏』と出ている。


「あっ、ユーリ!? こんな真夜中にごめん。まさか出るとは思わなくて……」


電話越しの杏は少しあわてているようだ。


「あのさ、急で悪いんだけど、ユーリに聞きたいことがあるんだ。今いいかな?」


*彼女の問いに応えますか?
 明日にしてほしいな
>もちろん、いいよ


「ありがとう、なるべく早めに終わらすからね。えっと、じゃあ、その、うーん、率直に言うよ」

「ユーリのことが大好きです。これからも僕と一緒にいてください!」


*彼女の思いに応えますか?
 YES
 Of course
 sure!


さて、何れを選ぼうか!




リアルの一瞬は短い
ゲームの一瞬は長い

花の命は短い
人の命は長い




(AVG風な書き方)
(昔司の百合ゲー作ろうとしていたのは内緒)


 

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あきゅろす。
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