213.踏みしめる一歩の重さ/FF13-2/ノラとセラ

この世界に落ちた時、ああまたかって思った。何度も何度も時空をまたいでれば慣れはする。


「だからって地面に放り投げにいうてもいいと思うのよね」

地べたに寝っころがりながらぼやく。立ち上がるのもめんどうくさい。

すると、人の駆け寄ってくる音がした。

「大丈夫かい?」
「おお、真っ青な髪」


見上げると青い髪をした優男とクリスタルに支えられた球体があった。その球体見覚えあるんだけど、まさかね。


「もしそうだとしたら、変なトリップだぞ? あの球体はなに??」
「コクーンをしらないなんて…頭でも打った?」
「んな!?」
「よかったらノラのアジトで休むといいよ」


すくっと立ち上がると腕を引かれた。異世界の人ってみんな積極的でいいわね。動かなくていいから楽だわ。

ノラのアジトに到着


「おお!ユージュが女連れてきたッス!」


金髪のちびっこが目を輝かせている。可愛い。


「あぁん? アニキの次はユージュか?」


赤いモヒカン風のがたいのいいおにーさんが冗談目かしに笑う。おめでたい雰囲気だなあ。


「ガトー、マーキー! ユージュが帰ってきたの?」


奥の方から、見覚えのある桃色の流れるような髪を左に縛った少女がいた。


「かわいい…!」
「え、あ、なにっ」


抱きしめようとすると一歩引かれた。


「ライトの妹だよね?」
「!! お姉ちゃんを知ってるの!?」
「そりゃ、一緒に戦った仲間ですから。ほら、貴方のクリスタルが解けた時にいなかった? わたし」
「えっと……」


マーキーが身を乗り出す。


「もしかして、ホープって人が大好きなユーリさんすか?」
「ああ、アニキが言ってた」


ガトーは頷く。


「スノウの伝えかたってどうなってんだよ」
「スノウも知ってるの!?」
「元ルシだからね。で、二人はどうした?」
「それが……」


セラは俯き。代わりにノラが教えてくれた。消えたライトニングのこと。帰ってこないスノウのこと。


「よし、探しに行こう」
「え!」
「だってそうでもしなきゃ、大雑把な人は帰って来ないよ? ライトが帰ってこないのが気がかりだし」



なによりセラが後悔してるみたいだから。


「行こう、セラ。ライトニングが待ってる」







*ノエルはのちほど



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あきゅろす。
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