205.大人びた横顔に/TOX/エリーゼ
ジュードたちと旅をしていた。数少ない友人が困っているのだ。助けないわけがなかった。
そんな旅の途中、ある村で一人の少女に出会った。金髪のオトナしそうな少女。名前はエリーゼというらしい。ティポという紫色の人形をだいている。
「やあ、エリーゼ」
「ユーリ……あの、おはようございます」
「ユーリ君ー、オハヨー! 今日もカッコイイネー♪」
「こっ、こら!」
エリーゼは顔を真っ赤にさせている。
「ははは、ありがとティポ」
「エリーったらすなおじゃないんだかラー!」
「もう、ティポっ!」
杖を振り上げティポを追いかけている。
「エリーゼ、そんな走ってると転ぶぞ」
「あ」
エリーゼは俯く。その隙にティポが背後にきた。
「ユーリ君は、おしとやかな女性がすきでショー?」
「いや? そんなこと言ってないけど」
「エーウソウソ! ローエンはレディはおしとやかなほうが良い、って言ってたモーン」
ユーリは優しく笑ってエリーゼの頭を撫でた。
「君がどんな子でも俺は受け入れるよ」
「ユーリ…!!」
「わー、ユーリ君ったらもしかしてもしかしてー!僕のことぉ〜っ」
「好きだよ」
「はわわっ、ボク溶けちゃうっー」
そのあと、失神したエリーゼが起きるまでずっとそばにいた。
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