202.僕の夢の中でお眠りなさい、ヒツジさん/ToA/イオン
くらぁってきて、ぱたんと倒れた。
目を覚ますとそこにはイオンがいた。
私はベッドの上。

「徹夜でもしたの?」
「いやー、初任務でこうなった」
「君が緊張するなんてことあるんだ」
「感情はあります」
「そうだね、一応人間だ」
「……。久しぶりに身体動かしたからなあ」
「前の世界ではそれなりに戦闘経験あるんだっけ」
「あったよ。最後は剣を捨てた意気地なしだけど」
「ふーん」
「愛してたからね、あの世界も人も歌も。どれも選べなかった優柔不断やろーです」
「この世界はユーリにとってどうだい?」
「イオンとアリエッタにありき」
「それじゃ素晴らしいことうけあいだ」
「あなたね……」
「うん?」
「そうね、素敵よ」
「やけに素直じゃないか」
「昔のこと思い出したら」
「僕は今の話をしてるんだよ」
「今? 幸せよ。イオンがそばにいるんだから」
「……君は疲れているみたいだね。しばらく休むといい」
「失礼な人ね! ま、少し眠るわ。ありがとう、イオン」
「ああ、おやすみ」





眠る君の横顔に微笑みを
(はあい、おはよう!)
(君といると本当に人生飽きないよ)


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あきゅろす。
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