94.君のことを想いながら見た夢/dg/アレン

「アレンは私のアニムスなのかもしれないね」
「アニムス、ですか」
「私の中にいる私の理想の男性像。頼りになって、どんなに辛くても笑顔でいられる……そんな強さを持った男性。それに私のアニムスだから私の慰め方も良く知っているの」
「僕はユーリの理想ってことですか」
「これは私の夢だから都合の良いように改変しちゃってるけど、私は貴方に色々求めてる。これは変わりないわ」
「僕が生きていたらこうは行かないかも知れませんよ」
「そうね、私が思っているより、我儘で強気な子なのかもしれない。ほら、リナリーに怒鳴ったことがあったでしょ? 私だったらショックで寝込んじゃうかも」
「そうですね、僕は個っていう単位で人は愛せないかも知れません。人間とakuma。これだけかも知れません」
「私もそんな気がする。でもそんなアレンも好きよ、寂しいけど。私を人間としか見ていないってことはそれ以下もそれ以上もないってことだから」
「ユーリは変化が嫌いですからね」
「人間がみーんなプログラム化されたデータだったらよかったのになあ、とは思う」
「データは好きですか」
「うん」
「それじゃ、僕はずっと貴方のそばで生きられそうです。これからも仲良くしてください」
「こちらこそ」



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