ひなももにゃんこ

「ホウ統ホウ統、どうだ、一献呑らんか?」
「?…ばんしゃくには まだはやくはないか?じょくん。……まあ、のむのはかまわんが。」
「そらそら。」

とくとく。

「…しろざけか?めずらしいな…はるらしいがのう。」
「ほっほ!一緒にアラレはどうかの。」
「うむ。」

ぽりぽり。

「…って、ちょっとまて じょくん。もしかして"ひなまつり"のつもりなのか?」
「そのつもりだがの。」
「…ひなにんぎょうもかざっておらんし…だいたい、おとこふたりで おこなうぎょうじか?」
「ほっほ!何を言う"雛祭り"なのだから今日はホウ統の祭りではないか。」

なでなで。

「…こんぽんてきに、すべてまちがっている きがするのだが…」
「まあ、良いではないか。…それに、雛人形ならホウ統と隣の郭淮が並んで座れば、それらしく見えんかの?」
「いろあいは、むこうのほうが "ひな"らしいがのう…」
「ほっほ!では後でお隣に行ってみようかの、ホウ統。」
「となりは、ひなまつりなど やっておらんとおも


(きょうは おれのほうがおだいりさまなのですにゃー!というわけで ちょーこーどの、かく)

ゴッ。

(……きゅう……)
(…全く、近所迷惑だから暫くそうして酔いを醒ましておれ)


「…となりも、ひなまつりをやっているみたいだのう…」
「では、行ってみるか?」
「いまいっても、かくわいが のびているだろう。」
「ほっほ!そうか、そうか。ならば、もう少し呑むとしようかの。折角、ホウ統の日なのだしの!」

きゅむきゅむ。

「だから、ちがうと……まあ、よいか……」



花は薄紅、桃の誘い。
その名を"恋の虜"とは、よくも言い。


ひとひらに落つるを浮かべた杯を交わし、君を想う。

■終劇■

◆張コウさん、躾は厳しいというか容赦無え(笑)
まあその、醒めるまで膝の上に乗せてうりうりしてるんですよ(*´∀`)

てゆか、野郎ばっかの当サイト。
雛祭りと言われましても、鳳雛を愛でるしかありませんよ。
淮は去年からずっと、ひとり雛人形に見えると思ってる。

桃の花言葉、僕の感じ方では基本的に恋するイメージで庶っち向きだと思います(*´∀`)
「天下無敵」…は、一文字惜しい(笑)
しかし庶っち、チャーミングなおっさんだな。くそう。



お隣さんの雛祭り、その後

「……ふにゃあ……にゃあ…?」
「…多少は酔いが醒めたか?」
「…にゃあ…にゃあにゃあ、いたいですにゃいたいですにゃ、ふにゃああああん。ひどいですよ ちょーこーどの。」

ぐすぐす。

「…泣き上戸か?」
「まったくもう、こんなひくらいはですね!おれからガツンとおそわせてくれても いいじゃないですか!」
「…何上戸なのだ、お前は。というか、何を言っとるんだ。」

すり…

「…?」
「…でも、ちょーこーどのが いちばんですにゃー。」

すりすり。

「にゃあにゃあ……むにゃ…ぐう。」
「……全く、お前と居ると毎日飽きんな……」

2008/03/03 了



あきゅろす。
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