♪淮にゃん日記/0722/御近所さんと西瓜割り
◎7がつ22にち はれ

れんじつあついので、おとなりの ほーとーどのたちと すずむために、こうえんで"すいかわり"をすることにしましたよ。

「ほっほ!西瓜の準備をさせていただきましたぞ。」
「にゃあ、よくひえてておいしそうですにゃ♪」
「しかしながらこのあつさ、はやくわらねば すぐにぬるくなってしまいそうだのう…」
「そうですねえ、じゃあさっそく"すいかわり"をしましょうか。」
「誰からやるのだ?」
「おれ、やりたいですにゃ ちょーこーどの。…いいですかね?じょしょさん、ほーとーどの。」
「構いませんぞ、ほっほ!」
「うむ。」
「では、目隠しをしてやるから此方に来い。」
「はいですにゃー。」

しゅるしゅる。
…きゅっきゅっ。

「…透けて見えるか?」
「いいえ、なにもみえないですよ。まっくらですにゃ。」
「そうか、では回すぞ。」
「え?まわ…」

ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。

「ふにゃああぁぁああ〜!?」

ぴたり。
……ふらふら。

「…回し過ぎたか?」
「あさってのほうこうに、すすんでおるのう…」
「ほっほ!西瓜は右側ですぞ郭淮殿!」
「…み、みぎっていわれましてもね…」

ふらふら。

「おや、おや。益々、離れてしまいましたの。」
「まあ、あのまま進めば柵に当たって止まるだろう…」
「…えっ、さ、さくだと?」

…ガツンッ!

「にゃっ、にゃあっ!?」

ガッシャン!ドッシャーッ!

「…向こう側に落ちたな。」
「これは、これは。大丈夫ですかの郭淮殿。」

…ばっさー!

「いってー!!なにしやがる!」
「にゃー!ごめんなさいですよ、じょせーどの!」

ぽこすかぽこすか。

「……猫……?」
「ああ、やっぱり…じょせーのなわばりの"さく"だったのう…」
「知っている猫かの?ホウ統。」
「うむ、このこうえんをねぐらにしている ねこで…このあたりの のらねこのおやぶんなのだ。」
「ほほう。」
「やをうってくるから、とおまきに しっているだけなのだが…」

「おい、やろうども!こいっ!」
「「にゃー!」」

ぽこすかぽこすか。
ぽこぽこ。ぽこぽこ。

「Σにゃああ!ふえたですにゃー!いたいですよー。」
「お、おい。だいじょうぶか?かくわ…」

ひゅんひゅん。
ぷすぷす。

「…あ…あの"や"さえくらわなければ…」
「Σにゃあ!おれよりさきにちからつきないでください ほーとーどの!」
「ああ、いかん。流石に度が過ぎますなあ…どれ、少々お灸を据えてやるか。…雷を落とせ!」

ビッシャーン!×2
ビッシャーン!

「「にゃあぁっ!」」

「……おや?」
「…総て、援護兵…援護猫か?其方に落ちたな。」
「なぜ、ピンでおとさんのだ じょくんー!」
「ほっほ!いや失敗、失敗。」

ぽこすかぽこすか…
…ひょいっ。

「あっ、この、はなせ!」
「ちょ、ちょーこーどの…」
「…しかしまあ、射手が居なくなれば近付くは容易いな。」
「こら!おろしやがれ!」

ぶんぶん。

「これの非礼は俺からも詫びよう…回し過ぎた責任もあるしな。」
「ちょーこーどのはわるくないですよ。ちゃんとあやまりますにゃ…すみません じょせーどの。」

ぺこり。

「…ま、まあ…わかりゃいいんだよ。…とりあえず おろせ。」

すとん。

「ほんとうに、わるかったですにゃー。」
「あー、もういいって。きにすんな。おれもやりすぎたしな…そういや、もういっぴきのやつは だいじょうぶか?」
「ほっほ!ホウ統なら復活しておりますぞ。」
「にゃあ、だいじょうぶですかね?ほーとーどの。」
「う、うむ…」
「ところで…どうですかな?仲直りがてら、徐盛殿も西瓜割りに加わってみては。ほっほ!」
「それはいいかんがえですにゃ。いっしょにたべましょうよ。」
「…こぶんどものぶんまであるなら いいぜ。」
「そのくらいは大丈夫だろう。」
「それじゃあ、すいわりさいかいですにゃ…って、あれ?」
「どうした、郭淮。」
「…すいわりにつかう"ぼう"がおれていますにゃあ…」

ぽっきり。

「おや、おや。先程の衝撃で折れてしまいましたかの。」
「どーすんだ?」
「…西瓜割りは中止して、大人しく切り分けた方が…」

「フハハ!われにまかせよ!」

ずばーん。

「りょ、りょふさん?」
「はいとなれい!」

…バッカーン!!

「うわあ!ちょくせつ つっこんだですにゃ!」
「す、すいかがこなごな…」
「フハハハッ!われにてきな、し……ギ、ギギ…ッ?」

のろのろ。

「おや、おや。ホウ統の連環を受けた様になっておりますな。」
「…西瓜の果汁が鎧の隙に入って、鈍くなったのではないか?」
「このあついのに、"ふるそうび"ですからにゃあ。」
「…あのうさぎ、アホなのか?」
「…のーこめんと、というやつでおねがいしたいのう…」

こくこく。

「こんにちは。」
「これは、これは。呂姫殿、こんにちはですぞ。」
「公園で西瓜割りをやっているって聞いて来たのだけど。」
「…今しがた、"西瓜粉砕"なら起きたがな…」
「りょふさんが たいへんなのですにゃー。」
「お父様が?」
「ギ、ギ…む、むすめ、よ…」
「あら本当、お父様ったら西瓜塗れ。…しょうがないわね。」

ひょい…

「ギギ…?…ギ…!」

バッシャーン!

「…ビニールプールですかな?」
「いいですにゃ、きもちよさそうですにゃ♪」
「…あのおんな、おやじのことを ほうりなげたぞ。」
「そのあたりのことは、もうなれているからのう。」
「…そ、そうか…」

ばしゃばしゃ…
ごろん。

「…ギ…すいか…?」
「それまで粉砕したら駄目よ、お父様。…ついでだから、家にあった西瓜も使ってもらおうかと思ったのだけど。」
「ほっほ!それは、それは。有難いですな。」
「では、切り分けるとするか…」
「わーい。すいかですにゃ、すいかですにゃー♪」

あたしいおともだちができて。
ごきんじょさんといっしょに。
ちょーこーどのの ひざのうえでたべるすいかは、おいしかったですよ。



甘くて冷え冷え。
しゃくしゃく食べれば綺羅笑顔。





「りょふさんも、プールのなかですいかをひとつどうで…」
「……ギ、ギギ……」
「Σにゃー!こんどは さびてますにゃ、たいへんですにゃー!」

■終劇■

◆三国TOHRU絵師にゃん仔ーズ。
青い国のにゃん仔は徐盛さんと決めておりましたが、なかなか出す機会が無かったりとか…
今回ようやく出せたのですが、どうにもグダグダ機運の時に出しちゃって寧ろ悪かった気がorz
にゃん仔日更新を辛うじて死守みたいな…あうう。
途中から、うさ呂布さんが楽しくなっちゃったし(苦笑)
盛にゃんも、これからちまちま出してあげたいですね(*・ω・)

2008/07/22 了



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