♪はじめまして、こんにちは。
「おとなりに、どなたか ひっこしてくるみたいですにゃあ。」
「その様だな。」
「どんなひとが きますかね?」
「ふ…さあ、な。」





「やれ、取り敢えず荷物はこんなところかの。」
「ならばじょくん、おとなりに ひっこしのあいさつをしにいこうか。」
「そうさなあ、先に挨拶をしてしまうか。茶にするのは、その後での。」
「うむ。」





ピーンポーン。

「にゃ?おきゃくさんですよ、ちょーこーどの。」
「今、手が離せん…すまんが取り次いでくれ、郭淮。」
「はいですにゃ!」

とてとて。
…がちゃがちゃ。

「はーい、どちらさまですかにゃ?……にゃっ?」
「…あっ…」

ぱちくり。
…猫だ。
いや、自分も猫だが。

「…」「…」
「こんにちは、ですにゃ。」
「あ、ああ…こんにちは。」

ぺこり。
深々。

「おや、おや。お隣も猫をお飼いかな?」
「にゃあ?…かいぬしさんですかね?といいますか、ひっこしてきた おとなりさんですか?」
「ほっほ!荷物が粗方片付いたので、挨拶をと思いましてなあ。」
「そうでしたか。」
「ああ、お近付きの印に…引越し蕎麦をどうぞですぞ。ほっほ!」
「これはこれは、ていねいに ありがとうございますにゃあ。」

もう一度、ぺこり。

「ところで…隣なのも何かの縁。良かったら、猫同士ホウ統の友人になってはもらえぬかな?」
「じょ、じょくん…」
「にゃ、ほーとーどのというのですか。もちろんですよ。おれは かくわいですにゃ、よろしくおねがいしますにゃ。」
「…え、あ…う、うむ…よろしくのう。」
「良かったの、ホウ統。」

なでなで。

「…あ、あまり ひとまえで なでたりしないでくれ…じょくん…」
「なかがいいですにゃー…そういえば かいぬしさんは、おなまえをなんというのですかね?」
「ほっほ!申し遅れた、徐庶といいますぞ。」
「じょしょさんですか、じょしょさんも よろしくおねがいしますね。」
「ええ、ええ。勿論ですぞ。」

…ガチャッ…

「郭淮、客人は誰だったのだ?」
「にゃあにゃあ、ちょーこーどの。あたらしい おとなりさんですよ。じょしょさんに、ひっこしそばをいただきましたにゃあ。」
「ああ、そうか。今時、わざわざ悪いな。」
「いや、いや。こういう事はちゃんとやれと母上から釘を刺されておりましてなあ、ほっほ!」
「…ん…その猫は、お前が飼っているのか?」
「ほーとーどのというのですよ、おともだちになりましたにゃ♪」
「ふ…そうか…では、玄関先で立ち話というのも何だ…丁度、新作のケーキが仕上がったから食べていくといい。」
「ちょーこーどののケーキは おいしいですよ。たべていってくださいですにゃ、ほーとーどの。」

くいくい。

「そ、そうか…では、おじゃまするかのう…じょくん?」
「ほっほ!そうだなあ、ホウ統。では、お言葉に甘えて…お邪魔させてもらう事にするか。」
「よかったですにゃー。」




いらっしゃいませ、ですにゃ。
これから、よろしくね。

■終劇■

◆6月のにゃん仔Day、書けない描けない期突入で会話文に逃避(滅)
はじめまして、な状況は元々書いてみたかったのですが。
ただ、一本小噺に仕上がるほどの具合にならなかったので(汗)
これを機に会話文で…ハハハ。案の定、山場もオチもありませんでしたけれど何か(確信犯)
…こ…今度(来月)こそ…っ…

2008/06/22 了



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