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「っ、分かっていますよ。」

思わず己の主導を忘れ、求める上目を張コウへと向けてしまい。
それを見透かされた言に、浮かされた表情を我に返させる。

「ふふ…今、降参すれば辛くはせぬぞ?」
「…悪いですけれど、その言葉はそっくりそのままお返ししますよ…」

ゆっくりと腰を浮かせ、後ろ手に張コウの自身を捉えて。
郭淮は自らの後孔へと導き合わせる。

にちゅ…ちゅ、く…っ

二度三度、弧を描く様に撫で付ければ卑猥な水音が響き。
ぴたり、中心に据え留めると。

「……イきます、からね。」

意を決したそのままに腰を落とし、深く張コウの自身を咥え込んだ。

ずず…っ、ずぷっ…じゅ、ぷ…!

「……っ、く…!…こ、の…無茶をしおって…っ…」
「…は、ア…っ…」

一気に奥へと貫かせた郭淮の内は、きゅうきゅうと張コウの自身に吸い付いて急速に締め付ける。
その、熱く蕩ける感覚に。
思わず張コウは総ての欲を吐き出しかけた。

郭淮の意図としては、それで吐き出させるつもりだったのだろう。
しかし耐えられてしまったが故に、郭淮自身にも相当な快楽の波が代償として寄せられてしまう。

意識が飛びそうな挿入の感覚。
びくびくと、内で脈打ち膨張する張コウ自身の感覚。


言い様の無い劣情を覚えながらも、しかし。


「……出、しても…いいんです、よ…?」

身体を起こし、角度を変えて更に自身を締め。
ゆらりと腰を捩り吐精を誘うと。
止めとばかりに、ギリギリの抜き挿しを性急に繰り返した。

ずちゅ…っ、じゅぶ、じゅぷ…っ…!

「さ、ぁ…っ!…あっ、ふぅ…あっ、ああ…っ!」
「…!…く、う…っ…」

腰を振り、最奥目掛けて深く咥え込ませたその刹那。
張コウの自身が一際大きく脈打ち、息を詰まらせて低く呻く。

びゅる…っ…!…びゅ、く…びゅる、る…

それを合図として郭淮の内には、熱い欲の飛沫が放たれていた。
勢いを持って暴れる吐精の感覚。
流し込まれ、蠢くその度。
反射的に張コウの胸元に手を付いた腕が、腰が、がくがくと震える。
だが、先に吐かせたその満足感からか…その表情には、恍惚の中にも優越と取れる笑みを見せて精を味わう様が窺えた。

「…は、ぁっ…熱…っ…ちょうこ、う…どの…どう、ですかね…?」
「…どうもこうもあるか…馬鹿者。」



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